死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?【添乗員の部屋】

洒落怖

 

 

金魚
金魚

2001年のスレをまとめたのですが、たまたまなのか、グロ、ヒトコワ系が多い気がするので苦手な話は飛ばしてしまってください。

 
 
8: 金魚にゅーす 2001/05/10(木) 00:37

男が警察に自首した。以前、その男の子供が崖から転落して死亡する事故が
あったが、あれは実は自分が突き落としたのだと言う。男が今ごろになって、
自首する気になったのには、きっかけがあった。

一人目の子供は自分に全くなつかない憎らしい嫌な子供だった。ある日、ニ人
で出かけたとき、余りにも子供がぐずるのに腹を立て、崖から突き落とし殺して
しまったのだった。それは転落事故として処理された。

しばらくたち、二人目の子供が生まれた。その子はよくなつくかわいい子供だった。
二人で山に遊びに行き、崖の端に立ったとき、子供は父親に向かって、
こういったのだった。

「今度は突き落とさないでね」

 

11: 金魚にゅーす 2001/05/10(木) 01:53
前に聞いたのは娘がボートの上で「今度は落とさないでね」
だったかな?
こっちのほうが悲しくてよかったような
12: 金魚にゅーす 2001/05/10(木) 01:58

とある公園のベンチに毎朝決まって1人の女が通りに背中を向ける形で座っていた。
女はどんな悪天候の日にも公園のベンチに座る事をかかさない。
雨が降っても傘もささず、レインコートもまとっていない。
顔を見たことはないが、まだ若い女のようで、着ているものも高価そうだが、相当ひどい雨に濡れても平気らしい。
女に誰かが近寄ったり、話しかけたりする光景は見たことがない。
そして、帰宅する時には、ベンチから女の姿は無くなっていた。

やがて季節は変わり、木枯らしが吹き抜けるようになっても、相変わらず女は早朝のベンチに座っている。
服装もたいして変わっていない。
そんな女を横目で見ながら1人のサラリーマンが通りを歩いていると、
彼が首に巻いていたマフラーが突風にもぎとられて、公園の中に入り、女のすぐそばへ落下した。
その女がちょっと普通でない事を知っている彼は、すばやくマフラーを拾って、さっさとその場を離れるつもりでいた。
しかし、この時ちらりと視線を女のほうへと走らせてしまった。
(…!!)
彼は腰が抜けそうになった。
その女には顔が無かったのだ。その顔面は刃物でえぐられて黒い穴と化していた。
しかし、絶叫しそうになった彼は、もう一度女をよく見てみた。
(…マネキン?)
そう、それは惨殺死体でもなんでもなく、顔のえぐられたマネキン人形だったのだ。
長い間奇妙な女だと思っていたのはただのつくりものであったと知って彼はあっけにとられた。
しかし、公園から出て行く際に振り返ると、そこにいるのが人形だと分かっても、
いまにも動き出しそうな本当の女に見えたという。
そして、翌日からベンチから女の姿は消えていた。
まるで誰かが、一部始終を見ていたかのように…。

人形は1人では歩けない。
精密なマネキンを用意して顔をめちゃくちゃにした上、毎朝公園のベンチに運び込んだのは誰なのだろう?
そしてそれらの行為に何の意味があったのだろうか?
それとも何の意味もないのだろうか?

その以来、その公園に、女が腰掛けている光景は全く見なくなった。
しかし、公園なんて何処にでもあるものだ。
誰かがベンチに腰掛けている公園なんて何処にでも…。

 

14: 金魚にゅーす 2001/05/10(木) 06:27
だから人形って怖いの!

 

57: 金魚にゅーす 2001/05/13(日) 18:05
京都までJR湖西線新快速に乗ったその日はうまく座席が空いていて
出発してまもなくうとうとしだした。ずっと目をつぶっていたがアナ
ウンスからして大津駅にさしかかった頃、両膝に何かがのしかかった。
大きさとそのちからからして丁度こどもが手で体重をかけたと同じ
なので電車が混んで来て子供が自分の股の間にはいったようになった
のかとじゃけんに膝を動かさずにしばらくそのままにしていた。
もうすぐ京都駅なので目をあけて確かめようとしたらなんと自分の
前には誰もいない。しかし膝には誰かが触っている感触が確かにある。
思わず氷ついた一瞬であった。

 

110: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:02

少し書き込みをしにくい雰囲気ですが、こういった場で書き込みをすることで、
何か自分中にある心の痞えが少しでもなくなる気がするので、
板汚しとは思いますが、去年の夏に約十年ぶりに実家へ帰省したときのことを書きます。
長くなると思いますので、少し読んでみて興味のわかない方は、どうぞ飛ばしてください。

私は現在二十八歳で、二十歳までに霊体験をしなければ、
その先そういったことを経験することはないなんて言われていますが、
今まで霊を見たりなにか霊的な体験をしたりということはありませんでした。
そして、これからお話することも、霊とは無縁のことなのかもしれません。
ただ、私の人生の中でもっとも怖い、何か得体の知れない恐れを感じた出来事で、
いまなお、ときおり私の心を悩ますきっかけとなっているのです。

 

111: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:06
私の実家は新潟にあり、代々農家を営んできた旧家です。
本家を継ぐのは必ず長男なのですが、私の父は三男にもかかわらず本家を継ぎました。
なぜそのようになったかというと、父の兄が二人とも、痴れものというのでしょうか、
知恵遅れだったのです。
長男は、言葉はまともに話すことができるのですが、
頭のほうが子供のまま一向に成長せず、成すこともキチガイじみたことばかりだったようです。
次男にいたっては、頭だけでなく身体も弱く幼いうちに病気で亡くなったとききました。
そのとき、私の曽祖父にあたる人は幼くして死んだ孫に向けて
「この子は良い子だ、ほんとうに親孝行な子だ」と言ったそうです。
そういったわけで、父が本家を継ぐことになりました。
私も一人っ子なので、いずれ本家を継がなければいけないのではないかと思っていたのですが、
不思議と父はそういったことをまったく私に対して言いません。

 

112: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:10
早くに亡くなった祖父は、名と家を守るために私に本家を継がせるよう言っていたようですが、
祖父の死後、家云々の話は誰も言わなくなりました。
それどころか、父は私を家から離したがっているようにも思えるのです。
私は中学卒業を期に東京の高校へと入学させられました。
寮に入って高校に通い、そのまま大学も東京の学校に入りました。
その間一度も実家には帰りませんでした。
なにかあると必ず両親が東京にきて、用を済ませたのです。
大学卒業後、私はそれほど名の知れていない電気製品のメーカに就職しました。
それからも、盆にも正月にも帰省することなくあっという間に五年の月日が経ちました。
私が実家に帰ろうかと、電話で告げると、そのたびに父が、
「いや、帰ってこなくて良い、おまえは自分のことをしっかりやっておけば良い」と言うのです。
変に思いながらも、私自身東京での生活が忙しく、
父の言葉に甘えて十年近く実家に帰らぬままになっていました。

 

113: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:14
それがなぜ、突然去年の夏帰省することになったかというと、
二年ほど付き合っていた彼女が、そろそろちゃんと両親に会って、
挨拶をしておきたいと言ったのです。
私のほうはすでに彼女の両親に会って、
真剣にお嬢さんと付き合いをさせてもらっていると、挨拶を済ませていました。
彼女との結婚も考えていた私は、この際良い機会だし、
いろいろ具体的な話が進む前に両親に紹介しておくのが筋だと思い、
彼女をつれて実家に帰ることを決めました。
電話で父にその旨を告げると、
明らかに戸惑いを感じる口調ながらも分かったと言ってくれました。
会社が盆休みに入るとすぐに、私は彼女と共に実家へ向かいまし
114: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:16

電車に乗っている間、彼女は私にいろいろなことを尋ねてきました。
実家がどんなところにあるのか、私の家族についてなど、
私は彼女の質問に答えていくうちに、ずっと昔に忘れていた、
実家で暮らしていた記憶がぼんやりとながら蘇ってくるのを感じました。
そしてそれは電車の揺れと呼応するように私の中で揺らいでいるようで、
何かあまり心地の良い感覚ではありませんでした。

私が実家に住んでいたときの思い出で、ひとつこんなことがあります。
今はもう亡くなっているのですが、
父の兄で長男の、つまり私にとって伯父にあたる人のことです。
伯父さんは成人する前から分家にやられ、
あまり本家のほうには顔を出さなかったのですが、
ある日なにか機嫌の良さそうな様子でふらりと本家にやってきました。

 

115: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:18
挨拶も適当に、伯父さんはまっすぐ私の部屋にきて、
将棋をやろうと小脇に抱えていた将棋盤を広げました。
断る雰囲気でもなく、良いよ、と言って将棋をはじめました。
すると、当時私は小学校の高学年でしたが、
あっさりと伯父さんに勝ってしまったのです。
それで終わればよかったのですが、小学生の私は何を思ったのか、
おそらく幼かった所為でしょう、あまりに伯父さんが弱かったので、
伯父さんのことを馬鹿にして笑ってしまったのです。
具体的に何を言ったのかは覚えていません。
みるみる目の前の伯父さんの顔色が変わっていき、
ウーと唸りながらすっと立ち上がったかと思うと、
どこかへと走りだして行ってしまいました。

 

116: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:21
伯父さんの尋常ではない様子に怖くなった私は両親がいる部屋まで行き、
様子を伺っていました。どうやら伯父さんは納屋のほうに行ったようで、
がたがたと物音がした後、庭先から玄関のほうへと伯父さんが駆け抜けていくのがわかりました。
恐る恐る玄関のほうを見ると、伯父さんは農耕機用のガソリンが入った一斗缶を
家の前のアスファルトの道路の上にばら撒いているのです。
そこへ火を放って、興奮してなにか叫んでいると、
私の父が駆けつけて「おまえなにやってるんだ」
そう言いながらボコボコに伯父さんを殴りつけていました。
それ以来、少なくとも私が実家にいる間、伯父さんが本家へやってくることはなくなりました。

 

117: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:24
電車の中でそういった昔の記憶を思い出しながら、
彼女と話しているうちに実家のある駅に着きました。
開発から取り残されたようで、まったく昔と変わりない風景が広がっています。
駅から一歩一歩実家に近づいていくと共に、
私の中で何か懐かしさ以外の感情が生まれるのがわかりました。
口の中が乾いて、鼓動も早くなっていくのです。
身体が拒否反応を示しているかのようで、
私は漠然とした恐怖をこの時点で感じました。
しかし、久しぶりの実家で緊張しているだけだと自分に言い聞かせ、
彼女の手を引いて足を速めました。
このとき彼女の手もなぜか汗でびっしょりと濡れていました。
家の門を前にして、
それまでの漠然とした恐怖がまったくのリアルなものへと変わりました。

 

118: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:25
空気がおかしいのです。家を包む空気が澱んでいるようで、
自分がかつてこのようなところに暮らしていたのかと思うほどでした。
迎えに出てくれた父の顔も暗くどんよりとしたもので、
私の心にあった父のイメージとかけ離れていました。
家の中に入っても、澱んだような空気は変わらず、
むしろより強くなっているようです。
古井戸の底の空気というのはこういったものなのかもしれません。
彼女を両親に紹介したのですが、なんだかお互い口数も少なく、
ほんとうに形だけのやり取りのように済まされました。
私以上に、彼女のほうが何かを強く感じているようで、
いつもの明るい彼女とは別人のようでした。
しきりにこめかみを押さえたり、周囲を気にしたり、落ち着きの無い様子で、
私が話しかけても俯いたまま聞き取れないような小さな声で何事かつぶやくだけなのです。

 

119: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:28
私自身、家の中の何か異様でただならぬ空気を感じていたので、
彼女に対してもう少し明るく振舞ってくれなど言えませんでした。
ただ、これ以上気まずい雰囲気にならなければと思っていました。
夕食のときも、お互い積もる話があるはずなのに、
誰の口からも言葉が出ることなく、
食べ物を咀嚼する音だけが静かな部屋に響いていました。
食後、私の母が彼女にお風呂を勧めたのですが、
彼女は体調が優れないのでと断り、私が入ろうとしたときも、
一人で部屋に残るのが心細いのか、早く戻ってきてと言いました。
その様子があまりに真剣なので、私も不安になり、
いやな予感もしたので風呂に入るのをやめて、
そのまま母が敷いてくれた蒲団につき、早々と寝ることにしました。

 

120: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:33
電車に長時間乗っていた疲れもあってか、
彼女は明かりを消すとすぐに寝ついたようで、
安らかな寝息が私の傍らから聞こえはじめました。
普段から寝つきの悪い私はいつもと違う枕と蒲団の中で、
さまざまな事柄が頭の中でちらついてなかなか眠れませんでした。
この家全体に満ちている澱んだ空気、断片的に思い出される記憶、
私は落ち着き無く寝返りを繰り返し、いろいろなことを考えていました。
家の前にガソリンをばら撒いて火を放った伯父さん、
あれから一度も姿をみせず、何年後かに亡くなったと聞かされたが実感が無かった、
葬式も無く、ただ死んだときかされた。
幼いうちに死んだもう一人の伯父さんはちゃんとお葬式をしてもらえたのだろうか、
そんなことを考えているうちに、
私はこの家に漂う澱んだ空気を吸うことさえ厭な気がしてきました。

 

121: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:35
家の外、庭先で鳴く虫の声に混じって聞こえる木々のあいだを縫う風の音は、
何か人の呻き声のようにも聞こえます。
その音にじっと耳を傾けると、
それが外からではなく家の中から聞こえるようにさえ感じました。
不安感と共に、私は蒲団のなかで身体から滲む汗に不快感を抱きながら
いつのまにか眠りに落ちていました。
夢を見ました。恐ろしい夢でした。夢の中には私がいました。
幼いころの私です。その私の首を父が絞めているのです。
その後ろには祖父もいました。
私は恐怖を感じましたが、不思議と苦しくはありませんでした。

 

122: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:38
翌朝目覚めると、隣で真っ青な顔した彼女が蒲団をきちんとたたんで、
帰り支度をしていました。
寝汗を吸い込んだTシャツを脱ぎながら、
私は彼女にどうしたのとか尋ねました。
彼女はただ、帰る、とだけ言いました。
昨日きたばかりなのに……と言葉を濁していると、
あなたが残るなら、それは仕方がないわ、でもわたしは一人でも帰る、
そう青ざめた顔のまま言いました。
はっきり言って私もそれ以上実家にいたいとは思っていませんでした。
しかし、両親になんと言えばいいのか分からないです。
なんと説明すれば良いのか、そんなことを考えていると、
昨夜の夢が脳裏にちらつきました。幼い私の首を絞める父。
とにかく私も蒲団をたたみ、着替えを済ませてから、居間に向かいました。

 

123: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:42
大きなテーブルの上座に腰掛けた父は新聞を広げていました。
再び悪夢が脳裏を掠めます。わずかな時間に私はいろいろと考えてから、
口を開いて、彼女の体調があまり優れないし、今日、もう帰ろうと思うんだ、
そう言いました。言ってから何かおかしなことを言っているなと思いました。
体調が悪いのにまた電車に乗って長いあいだ移動するなんて。
しかし、父は深く一度ため息をついてから、
そうか、そうしなさい、あのお嬢さんをつれて東京に戻りなさい、
そう言ったのです。なにか呆然となりました。
自分のわからない事柄が自分の知らないところで勝手に起こって進んでいる、
そして自分はその周りでわずかな何かを感じているに過ぎない、そんな気持ちです。
居間を後にして、部屋に戻ると彼女はもう帰り支度をすべて終えて、
今にも部屋から出ようとしているところでした。
124: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:44
私は彼女に少しだけ待ってくれと言い、自分も急いで帰り支度をして、
彼女といっしょに両親のもとへ行きました。
父も母も元気でとだけ言い、それ以上何も言いませんでした。
私は何かを言わなければ、何か訊いておかなければいけないことがある、
そう思いましたが、それが何かわからない、そんな状態でした。
彼女の一刻も早くこの家から離れたいというのが、
その様子から見て取れたので、私はお決まりの別れ言葉を残し、家を出ました。
家から出ただけで、あの澱んだ空気から開放された感があり、
私はずいぶんと気が楽になりました。
しかし、彼女は駅に着き電車に乗るまで、何一つしゃべりませんでした。
一度も振り返ることなく足早に歩いて、少しでも家から遠くに、そんな感じです。

 

125: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:45
電車に乗ってから、私は彼女の様子が落ち着くのを見計らって、
大丈夫、どうかしたのか、尋ねました。
彼女はしばらくのあいだ下を向いて、なにやら考え込むようなしぐさを見せ、
それから話し始めました。
「ごめんなさいね、本当に悪いことをしたと思ってるわ、
せっかく久しぶりの帰省なのにね、
それにわたしから挨拶しておきたいなんて言っておいて、
ほんとうにごめんなさい、ちゃんと説明してほしいって思ってるでしょ、
でもね、できないと思うの、
わたしがあの家にいるあいだに感じたことや経験したことを、
わたしからあなたに伝えることが、わたしにはできないの、ごめんなさい」
彼女はそう言って、溢れ出しそうになる涙を手の甲でおさえました。

 

126: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:49
私も泣き出しそうでした。
何か分からない、彼女がなにを言っているのかよくわからない、
でも、私自身あの家にいるあいだに、確かに澱んだ何かを感じたのを覚えています。
だから、私には彼女を責めることはできませんでした。
涙をおさえながら彼女はもう一度「ごめんね」と言い、
私の名をその後に付け加えました。
そのときです。私は、あることに気がつきました。
どうして、今まで一度もそのことを疑問に思わなかったのでしょう、
信じられないくらいです、いまま何度となく、
いろいろな場でペンを手にとり書いたこともあり、
自分の声で言葉に出したこともあるのに、
なぜ一度も疑問に思わなかったのでしょうか、
私は一人っ子であるにもかかわらず、
なぜ「勇二」という名前なのだろう。

 

127: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:50

もちろんそれだけで、何かが変わるわけではないでしょう。
しかし、私はよみがえって来たさまざまな記憶と、
あの家で感じた空気、そして彼女の怯えたような様子、
そして何より、私があの夜に見た悪夢、
幼い私が首を絞められていると思っていましたが、
よく思いだしてみると、微妙に幼いころの私と違うような気がするのです。

あれから一年近く経ちました。
彼女とは、東京に戻ってから、時と共に疎遠になってしまいました。
どちらからというわけでもないのです。
お互い、何か避けるように、自然と会わなくなってしまったのです。

 

128: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:52

私は彼女を愛していましたが、
自分が、もう決して幸せというものに近づくことができないような気がしています、
それで彼女と面と向かうことができません。
今でもたまに、電話がかかってくることがありますが、
彼女はあれからも、あの家でのことを話してはくれませんし、
私からも何もいえません。
話はこれで終わりです。よくわからないと思われるかもしれませんが、
私は自分の思っていることすべてを書くことができませんでした、
怖いのです、彼女があの家であったことを話すことができないように、
私も、自分の家、自分の生について思っていることすべてを語ることはできません。

最後まで読んでくださった方にはこの場でお礼を申し上げておきます。

 

129: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 01:53
うーむ、不思議というか心に残る話だ。

 

132: 金魚にゅーす 2001/05/17(木) 02:06
なんだか、これがホントに本当の話だとしたら、
とても辛いなぁ。
頑張ってねっていうのもおかしいけど…。
確かに心に残る話ですね。

 

291: 金魚にゅーす 2001/05/25(金) 11:55
これは、本当にあった事です!
1年前友達4人で、途ある廃墟の家に行きました。
おもしろ半分で、しかしその家の中に入ったとたん!
1人の友達が!ごめんなさい!と、言ってうずくまりました。
僕達は、危険に思い、直ぐさま帰る事にしました。
家に着く頃にわ、みんな落ち着き、無事に帰れると思いました。
最初に着いたのは僕の家でした。家に入ると、母親が僕に、
加藤さんて人から電話あって、忘れ物あるからとりにきて!と言われました。
僕に加藤なんて知り合いはいません。

 

292: 金魚にゅーす 2001/05/25(金) 17:33
>>291
んでっ?
続きナイノ?

 

293: 金魚にゅーす 2001/05/26(土) 09:52
>>291
りかちゃんハウス実話編!?
なんとなくガイシュツライク。(w

 

294: 金魚にゅーす 2001/05/27(日) 03:12
私の体験した怖い話ですが。皆さん人形の髪が伸びるって
信じます?私も21歳まで信じてなかったんです。でも!
とうとう我が家の日本人形にそんな事が起きてしまった以上
信じない訳にはいかなくなりました。
あれは5年前。私の姉が嫁に行き、2階の3間ある部屋の真中の部屋
から一番階段寄りの部屋に私が引越し、真中の部屋と奥の部屋を両親
が使う事になりました。その時何を思ったか母は1階の仏間にあった
私が産まれる前からあった日本人形を真中の部屋に移動したのです。
その人形は母が嫁ぐ時実家の母から貰った物だそうで「かわいいでしょ?」
との事でしたが内心私は怖い感じを受けていて幼い頃から凝視をしない様に
していました。が久しぶりにしけじけと人形を見ますと、何かがおかしい
事に気がつきました。そう!肩の下あたりで揃えられていた髪が何本か束に
なってジョローンと5.6束伸びているのです。前髪からも後ろ髪からも。
しかも激しくヘツドバンキングでもしたかの様に振り乱れているのです。
当時東京にそんな大きな地震はありません。ひぇぇ!
きっと抜けかかっているのだろうとショーケースを空けて伸びた部分を
引っ張ってみるときちんと根元から生えてるじゃあーりませんか
その途端胃部に切り裂かれるような痛みを感じてそのままその場で卒倒
してしまった私。落ち着いてから母に「この人形髪伸びてるぅーこわいぞなもしー」
と訴えました。有名な寺が我が家の近所にあるのでそこに持つていって供養して
貰おうと言う事でその日は終わりました。が!帰宅すると人形がないので母に
尋ねると、「うーん、面倒だからゴミにだしちゃったぁ。」
言っとくがそんなおかんが一番怖いっちゅーの!!

 

295: 金魚にゅーす 2001/05/27(日) 03:39
>>294
供養してもらわないと帰ってきそうだね。

 

306: 金魚にゅーす 2001/05/29(火) 00:47

俺、今部屋のパソコンからkの掲示板のために
怖い話ないかな?って色々HP探してたんだけど、
あんまりいいの無くてまぁ、他の人たちの話読んでたらおもしろいから
いいやぁ~って思ってんだけど・・・・

ちょっと目が疲れたから少し舞えに背伸びして座ったまま・・・
・・・ちょうどブリッジ?みたいな格好になったんだ。
そして俺の後ろに窓あるんだけど・・・・・
カーテンが少しなぜか少し開いてて隙間から女の人がパソコンの
画面をまるで睨むように見てた。

びっくりして体勢を治して窓、みたらもう誰もいなかったけど・・・・
今のって・・・幽霊かな?・・・・今、すごく怖いんだけど・・・・・・

 

307: 金魚にゅーす 2001/05/29(火) 00:57
>>306 を読んで、ダッシュで横にある
窓のカーテンを閉めてクリップで留めた。怖ぇよ・・・
332: 金魚にゅーす 2001/05/31(木) 19:15
学生の頃、夏に男4人と女1人の計5人でとある
ホテルの廃屋へ「肝試し」に行った。
そのホテルの場所は別荘地のような、周りを森に
囲まれた場所に建っていたので、夜11時過ぎに
ついたときはあたりに人の気配は全くなかった。
ホテルの構造は地上3階、地下1階だったように思う。
はじめは2人1組くらいの少数でそれぞれ回ろうかと
言っていたが、廃屋を目の前にして全員怖気づいてしまった。
そこで全員で同じコースを回ることとし、まずは上を目指し、
その後地下を回って帰ろうと確認した。
僕は5人の中で一番大きい懐中電灯を持っていたので、
(ものすごくイヤだったが)先頭を歩くことになった。
ロビーにいるときはまだ空間がある分、気持ちに余裕が
あったが、各部屋へ続く廊下を通るときはどこにも逃げ場が
無いような気がしてすごく不安を覚えた。
友人の1人が面白半分に部屋を開けて中をライトで照らして
遊んでいたが、特別なものもなく、変なことも起きなかった。
ただ、カギがかかって開かない部屋がいくつかあり、こういう
時は(なぜ開かないのだろうとか、いろいろ考えてしまって)
かえって開かないことのほうが恐怖感を覚えるのだと思った。
このホテルは廃屋となってからどのくらい経っているのだろうか。
建物自体はわりとしっかりとしていたように思う。床がギシギシ
いったり、天井が落ちかけているようなことはなかったが、
窓ガラスはところどころ割れており、廊下にも破片が落ちていた。
物音一つしない廃屋の中でガラスの破片を踏む音はとても大きく
聞こえ、その音が何か変なものをおびき寄せはしないだろうかと
不安になった。
333: 金魚にゅーす 2001/05/31(木) 19:18

2階へあがったところで女の子が壁に異様なシミが
あるのを見つけた。
「これって、ひょとして...血...?」
彼女が壁のシミを見つけたとき、先頭にいた僕は
床のガラスの破片の中に小さな丸い玉のような
ものがいくつも落ちていることに気づいた。
気の小さい僕は正面を直視することができず、
足元だけを見ていたのだ。
この小さな玉は、エアガンなどに使うBB弾じゃ
ないだろうか。よく見れば床のあちこちにいくつも
落ちている。ということは、日中は誰かがこの廃屋へ
来ているんじゃないか。
だとしたらそれはペイント弾でついたシミだろう。
僕がそのことを言おうとしたとき、シミにおびえて
後ずさりした彼女が何かにつまづいて尻もちをついた。
そのとき
「ガシャガシャガシャ!」
という金属音が建物全体に大きく鳴り響いた。
ブービートラップだった。
僕の予想は正しかった。誰かがサバイバルゲームの
舞台にこのホテルを利用していたのだろう。
しかし、尻もちをついた彼女はこの音に恐怖して
しまい、完全に腰が抜けてしまっていた。
もう少し早く気づいてそのことを伝えてあげればよかった。
彼女には悪いことをしたと思う。
彼女は一緒に来ていた彼氏に連れられ、先に車へ
戻っていった。
残った3人は3階へ上がり、そして地下へ入った。
昼間は人が入ることがあるという事実を知り、
僕達はいくらか気持ちが楽になった。各部屋の
ドアというドアを全て開けて中を確かめてみるという
余裕ができていた。
地下の部屋は倉庫やプライベートルームなどが並び、
一般の客室はなかった。
おそらく半分ほどさしかかったところだと思う。
そこに「ボイラー室」と書かれている部屋があった。
ぼくはその部屋の扉に張り紙がされているのを見た。

「子どもが出てくるので開けないでください」

僕達3人は我先にと逃げた。
車に戻って冷静になると、あの張り紙もサバイバル
ゲームをやっている人たちのイタズラなのだろうと
思った。イヤ、逃げる前から察しはついていた。
でもあのときは(わかっていても)逃げたくなった。

 

349: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:43

母屋とは切り離され、敷地の北東の角、つまり鬼門にあたるところにその厠
は建っていた。
今でこそ、田舎でも簡易水洗のおかげで明るく、清潔なトイレに変身したが、
ほんの数十年前までは、薄暗く、不潔な汲取り式の便所が大半だった。
Kさん宅の厠も、壁はところどころ地肌が見えるほど痛み、苔むした屋根瓦
の何枚かは今にも落ちそうだった。
申し訳程度の小さな窓しかない古い厠は昼間でも薄暗く、鼻をつく匂いが澱
のように淀んでいる。
日が暮れると、天井からぶら下がる、わずか10Wほどの明るさしかない裸
電球が、弱々しく陰気な光で厠の内部をぼんやりと照らしているのだ。

                 *

どうして日本の便所は、こうも陰気くさいのだろう。
不浄のものとして、人間が住む母屋とは一線を画しているのは理解できぬこ
ともないが、これほどまでに物の怪の巣窟のごとき暗さ、無気味さを与える
ことはないと思うのだが…。
今回の不思議は、数十年前のO県の片田舎、典型的な農家で起こった。

O県は瀬戸内に面した温暖の地で、天変地異も少なく、米や野菜作りはもち
ろん、果樹栽培も盛んで農業県として穏やかに発展してきた。

 

350: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:45

Kさん一家は、この地で先祖代々お百姓として田畑を耕してきた。
来る日も来る日も、農家の暮らしは変化がない。
お爺ちゃんお婆ちゃんをはじめ、嫁いできた嫁や、家にいる手のあいた者は
朝早くから畑に出かけて行く。
若い者は野良仕事より街に働きに出ることが多く、子供たちは学校へ通って
いるので、家は日が暮れるまではもぬけの殻になる。
一番早く家に帰ってくるのは小学校の子供だが、下校してもだれも家にいな
いことを幸いに、ランドセルを投げ込んだあとは近所の悪ガキたちと真っ暗
になるまで鬼ごっこやチャンバラで遊ぶのが常だった。

その日も、いつもと同じように、Kさん宅の小学生Yちゃんは日が傾いても
近所の友達たちと原っぱを歓声をあげながら駆けまわっていた。
「…い、痛ててっ!」夢中で駆けていたYちゃんは、お腹を押さえて立ち止
まった。
どうしたのだろう?お昼に食べた弁当にあたったのかもしれない。
お腹を片手で押さえながら、無理をしてしばらくは走り回っていたのだが、
どうにも我慢できないほどシクシクと痛みが広がっていった。
下腹部を断続的に襲う痛みのため、下半身はだるくなり、走ることもできな
くなってしまった。
そして、腹の痛みとともに激しく便意も催してきた。

 

351: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:48

Yちゃんは「オレ、ちょっと腹が痛いから厠へ行ってくるわ」と友達に言い、
上半身を折るように腹をさすりながら家へと急いだ。

Yちゃんは誰もいない家に駆け込み、ズック靴を脱ぎ散らかして一目散に座
敷を抜け、縁側のつっかけを履いて庭の隅にある厠へ飛びこんだ。
腹の痛みは頂点に達し、同時に便意も我慢の限界にきていた。
小柄なYちゃんは、厠の和式の方で両足を思いきり広げて踏んばっていた。

当時の便所は汲取り式で、便所の床の真ん中に縦長の穴があいていて、1~
2メートルばかり下に汚物を溜めておくようになっている。
昼でもうす暗く、鼻がひん曲がるような匂いが充満している厠。
なによりも恐いのはその長方形の穴の下で、そこには真っ暗な闇が果てしな
く広がっていて、子供にとってはポッカリと開いた地獄の入り口のような無
気味さがあった。
そんな厠にまつわる怪談は数限りなくあって、厠へ行くたびに思い出したく
ない恐い話を、なぜか完璧に思い出してしまうのである。
しゃがんでいると、「青い紙やろか…赤い紙やろか…?」という、か細い女
の声が尻の下の闇から聞こえてくる…というのもそのひとつだ。
それは黙っていると、しつこく何べんも聞いてくるという。
あまりの恐ろしさに、つい「あぁぁぁ、青い、紙を…」とか言ってしまうと、

 

352: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:52

真っ暗な闇の中からニューッと青白く痩せた腕が伸びてきて、しゃがんでい
るお尻を冷たい手でなでるというのだ。
子供たちの間で流布しているなんの根拠もない怪談話なのだが、小さな子は
親の言うことよりもしっかりと信じていて、夜の厠などは絶対に行かないと
駄々をこね、オネショをしてしまう子が多かった。

Yちゃんはうす暗い厠で用を足しながら、額には腹痛の脂汗と薄気味悪さの
冷や汗を交互にかきながら、思い出してしまった怪談の拷問に必死に耐えて
いた。
足元にポッカリとあいた闇の中からは、「青い紙…」という声が今にも聞こ
えてきそうな気配である。
ブルブルと体が震えるのは、腹の痛さだけではないようだ。
ぼんやりと照らす裸電球にからんだ蜘蛛の糸が、女の長い髪のように見える。
毒々しい色の蛾が、その灯りに誘われてパタパタと舞っている。
そんな恐ろしさに押しつぶされそうになりながらも、Yちゃんはなんとか用
を足すことができた。
心細さに泣きそうになりながらズボンをあげ、またいでいた恐怖の穴から急
いで足を戻そうとした。

その瞬間!

 

353: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:55

長い間しゃがんでいたため、両足はジンジンと痺れて自由がきかなくなって
いることを忘れていた。
自分の足なのに自分の足でない感覚。
痛がゆいような痺れが足の踏んばりを奪い、あろうことかポッカリとあいた
地獄の穴の縁に片足を引っ掛けてしまった。
あっ!という間もなくYちゃんはバランス崩し、その穴にペタリと座り直す
ような格好でふたたび尻から着地した。
尻を落としたところが床ならドシンと倒れるだけだが、あいにく尻は地獄の
穴の真上だった。
「うわっ!」と大あわてで何かにしがみつこうとするが、子供にとっては大
きすぎる穴である。
体のあちこちをこすりながら、ストンと吸いこまれるようにブラックホール
に落ちていった。

グチュッ!という水気の多い、嫌な音を立てて、Yちゃんは穴の底に軟着陸
した。
突然、真っ暗な空間に放りこまれたショックで茫然としていたのもつかの間、
すぐに強烈な匂いの中で、汚物まみれという最悪の状態に気がついた。

354: 金魚にゅーす 2001/06/01(金) 23:59

「うっわー!!!」先ほどよりも数十倍大きな叫び声をあげたが、声はむな
しく無限とも思える暗闇に呑み込まれてしまうだけだった。

落ちた穴は頭上に長方形のかたちをつくっているが、下半身がズボッと埋ま
っているので手が届かない。
それはYちゃんにとって、厠の怪談なんか比べものにならないほど現実的な
恐怖だった。
しかも、さらに恐ろしいことが起こっていた。
ズズッ、ズズッ…と、徐々に体が汚物の中に沈んでいってるのだ。
手の甲には、何やら蛆のようなものが這っているような気配さえする。
「だ、だれかー!お父さーん、お母さーん!!」
もしかして、このまま誰にも気づかれず、ここに埋もれて死んでしまうのだ
ろうか…。
絶望的になりながらも、Yちゃんは落ちてきた長方形のかたちに向かって、
大声でベソをかきながら助けを呼ぶしかなかった。

                  *

西の空を茜に染めあげ、遠くの山の彼方に大きなオレンジ色が没した。
田んぼの稲をおじぎさせながら渡ってきた風が、野良仕事をした顔に心地よ
くそよぐ。
汚れた手ぬぐいで顔を拭き、Kさん一家の長老であるお爺ちゃんはみんなに
声をかけた。

 

355: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:01

「おーい、もう今日はよかろう。早よう上がって家に帰ろう」
畑ではお爺ちゃんが一番えらい。
野良仕事のリーダーとして、すべてを仕切っているのだ。
その一声を待ちわびていたかのように、みんなは腰を伸ばし、思いきり背伸
びをしたり、ずっと曲げていた腰をトントンと叩いたりして帰り仕度をはじ
めた。

うねうねとした畦道をお爺ちゃんを先頭に、みんなは一列になって歩く。
遠くに防風林に囲まれた我が家が見えてくる。
小学生のYちゃんを除いて全員が野良仕事に出ているので、家は黒いシルエ
ットとなって夕闇に溶けこもうとしていた。
隣の家では夕餉の仕度なのか、かまどの煙がゆらゆらと立ち昇り、温かそう
な白熱灯の光が窓から漏れている。
だんだんKさん一家が家に近づくにつれて、奇妙な音が風に乗って途切れ途
切れに聞こえてきた。
それは、ヒィー…ヒィーン、ヒィー…という、甲高い笛のような音だった。
「ん?なんだ、あの妙な音は…」
先頭を歩いているお爺ちゃんは、音の正体を見透かすように家の暗闇に目を
細めた。

356: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:08

遠目に、小さな人影らしきものが目に入った。
厠のそばに、どうやら人がいるようだ。

しかもヒィー、ヒィーン…という奇妙な音は、その人物がたてる悲しげな泣
き声だということが分かった。
「もしかして、あれは…」お爺ちゃんは担いでいた鋤を投げ捨て、泣き声の
主の方へと走りだした。
あとの家族もそれにつられ、殿様のあとを追う家来のようにお爺ちゃんにつ
いて一列のまま走った。

それが孫のYちゃんであるということは、近づくにつれて明らかになった。
「おーい、どうしたぁー!」家族は口々に叫びながら、その異常な泣き声に
引き寄せられていった。
そこにはなんと、泣きじゃくるYちゃんが無惨な姿をさらしていた。
下半身は汚物にまみれてグチャグチャになっているし、顔や髪の毛にまで汚
れは飛び散っている。
なによりも全員がうっ!声をつまらせたのは、信じられないような糞便の匂
いである。
Yちゃんはお爺ちゃんの姿を見て安心したのか、さらに大きな泣き声をあげ、
お爺ちゃんに抱きつこうとしてヨロヨロと近寄ってきた。
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待てぃ!!」孫を溺愛するお爺ちゃんではあ
るが、さすがにその突撃を手で制し、まずは井戸の方に連れて行った。

 

357: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:13

Yちゃんを素っ裸にして、頭から足先までザァザァーとなんべんも水を汲ん
では汚物を洗い落とす。

幾分、匂いは残ってはいるものの、数え切れないほど水をかけられたYちゃ
んが盛大なクシャミを立て続けにしたのを潮に、やっと家の中に入れてもら
った。

                  *

今度は恐さではなく、寒さのために震えているYちゃんに温かいものを飲ま
せ、毛布を頭からすっぽりと被せて落ちつくのを待った。
汚物まみれになっていたのは、厠か肥え溜めに落ちたのに違いないのだが、
どうしてそんな事になったのか、お爺ちゃんを筆頭に家族全員、まだ少し鼻
をつまみながら、Yちゃんが口を開くのを今か今かと待っていた。

広い座敷で、意味は違うが家族全員が息をつめて真ん中のYちゃんを注視し
ている様子は、なんだかスターの記者会見のようでもあった。
悲劇の主人公Yちゃんも少し勘違いして、何かヒーローになったかのような
高揚した気分になっていた。

 

359: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:21

お爺ちゃんは、やさしく尋ねはじめた。
「…で、おまえは、一体どうしたんや?」
まわりを囲んだ家族の視線が、Yちゃんの口元に釘づけになった。
まるで、舞台の俳優が長い独白をはじめるときのように、Yちゃんはたっぷ
りと間をとってから、小さな声で話しはじめた。

そして、それは驚くべき話だった。

その奇妙で、なんとも不思議な話は次のとおりである。
Yちゃんは遊んでいたときに腹痛に襲われ、急いで走って帰り、厠へ飛びこ
んだという顛末から話しはじめた。
用を足したあと、足が痺れてけつまづいた拍子に、運悪く穴からストンと落
ちてしまったことも…。
しかし、ここで、どうしてもみんなが理解できないことがあった。
下半身がズブズブと沈んでいき、とうてい落ちた穴には手が届かないのに、
どうして家族が帰ってきたとき、厠の外で泣いていたかということである。
お爺ちゃんをはじめ、みんなは訳の分からない、辻褄の合わない話に困惑し
ていた。

 

360: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:27

Yちゃんは、ここぞとばかりにさらに息をひそめ、話のクライマックスをポ
ツリポツリとしゃべりはじめた。
小学校低学年にして、なんという演技力だろうか…。
「もう、だめかなと思った…。手は届かないし、もがけばもがくほど足元が
 グジュグジュと地割れみたいに柔らかくなって、体が沈んでいくんだから」
「そうは言うけど、おまえは厠の外にいたんだよ…」
お爺ちゃんは、不思議そうな顔をしながらいきなり核心に触れた。
家族は全員、ズリッと畳の上の膝を進めた。

「うん、僕も、もう出られないと思った…。
 ひょっとして、このまま少しづつ沈んでいって、頭まで沈んで、厠で死ぬ
 のかなぁと思った。そんなの絶対に嫌だと思って必死で叫んでいたんだ。
 …するとね、その時ね、真っ暗な穴の中がフワーッと明るくなったんだ」
Yちゃんは家族の顔をひとりづつ順番に観察しながら、反応を確かめるよう
にしゃべっている。
「それでね、何かなと思ったんだ。太陽が射しこんだのか、誰かが帰ってき
 て懐中電灯で照らしてくれたのかなと思ったんだけど…。
 そうじゃなかったんだ…」

「それ、何だったの!」と母親が言葉をはさむのを「しっ!!」と、お爺ち
ゃんはきつく制した。

 

361: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:29

「僕の背中の方からボンヤリと光っているようなので、そっと振り返ってみ
 たんだ。そしたらね…、信じないと思うけど、ホントなんだ…。

 白い…白い着物を着た人がいたんだよ。
 その白い着物がボーッと光ってたんだ。
 その人の顔も、体全体が中からボーッと光ってたんだ…」

「それでね、その白い着物の人が僕にスゥーッと近づいてきてね、手を伸ば
 したんだよ。そうしたらね、僕の体がね、だれも触ってないのにフワーと
 上へ浮かんでいったんだ…、ほんとに浮いたんだ。
 それで、落ちた穴からスポッと抜けて、厠の床に降ろしてくれたんだよ」
一気に話し終えたYちゃんは、息を切らしたかのようにハアハアと口で呼吸
をしていた。
お爺ちゃんも、お母ちゃんも…家族のだれもが、不思議なYちゃんの話に言
葉を返せないでいた。
厠の床に降ろされたときには、もう白く光る着物の人は消えていたという。

 

362: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:33

Yちゃんは、すぐに恐ろしい厠から逃げ出し、外でみんなが帰ってくるのを
泣きながら待っていたというのだ。
子供の作り話にしては、話の細部がはっきりとしていたし、矛盾もない。
まあ、話自体があり得ないようなことなのだが…。

お爺ちゃんは、やがて破顔し慈悲に満ちた笑顔を見せながら、Yちゃんの頭
をなでながら言った。
「…そうかぁ、よかったなぁ、助けてもろぉて。
 おまえを助けてくれたんはなぁ、守護霊様といってな、おまえをずぅーっ
 と守ってくれている人なんじゃ」
「ええか、忘れるなよ。おまえにはいつも守ってくれるご先祖様がついてい
 てるんじゃ…」

お爺ちゃんの妙に説得力のある話に、その場にいた者はみんな、そして当の
Yちゃんも素直に納得し、何度も何度もうなづくのだった。

事の真相は、だれにも分からない。
幼い子供の言うことは、やはり大人には信じがたいことであった。
しかし、何かが起こって、Yちゃんが助かったことだけは確かなのである。

終わりです..長過ぎましたね。

 

363: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:34
文章うまいね

 

365: 金魚にゅーす 2001/06/02(土) 00:42
>362
いい話や・・・
心霊ちょっといい話のスレッドの方がよかたかも

 

380: 金魚にゅーす 2001/06/04(月) 10:34

これが自分の立場だったらコワイだろうなあというハナシ。
昔、ワイドショーのトップで扱った事件なので事実よん。

お母さんが、子供とおじいちゃん(おばあちゃんだったかも)を残して、
買い物か何かへ出かけたのね。そしたらその間に家が火事になってしまい、
子供たちは焼死。
お母さんは慌てて、遠距離トラックの運ちゃんをしている父親に連絡しようとしたんだけど、
時を合わせて、お父さんも居眠り運転で大事故を起こして死んでいたのでした。
そんな、んなアホな、という事件もあるのだねえ。
しかも、一気に家族が死ねば、お母さんも人生再出発とか思ったかもしれないが、
おじいちゃんはからくも火事から逃げて助かっちゃったのだった。あーあ。

 

381: 金魚にゅーす 2001/06/04(月) 23:06
>>380
うわ..きついなそりゃ..どうにも慰めようがないね。

 

412: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 07:54
家族でとある島に旅行に行った時の事なんだけど…
左が海で断崖右が山で絶壁つー道を車で走ってたのね。
車のライトはもう付いてた時間に宿に向かってたんだけど
父が運転してて、母は助手席。オレは母の後ろの席で
(つまり海側)その隣で妹がオレの膝枕で眠ってた。
オレはずっと海の漁火を眺めてたんだけど、妹が寝返りを
打って座席からずり落ちそうになったんで慌てて元に戻した。
すると急に母が「ねぇ、今の…」と言い、父が続けて
「足、あったよな…?」と言った。何の事だか分からなくて
車外を見たが、何も見えない。両親に聞いても答えてくれない。
(続く)

 

413: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 07:55

宿に着いて部屋での食事も終わり、仲居さんが片付けて
くれている時、父と妹が風呂に行ったので母と仲居さんで
談笑を始めた。「今日どこへ行かれたんですか?」との問いに
色々答えていた母がふと、「○○の辺りを通った時に…」
と話を始めた。さっきの「足あったよな」の会話があった場所だ。
母によると、暗い道で民家も見当たらず、停まっている車も
なかったのに、車道のガードレールのトコロに女の子と男の子が
海側を見て立っていたらしい。そしてウチの車が通りかかる時
首だけをこちらに向けて、ゆっくりと会釈をしたと…。

その話を聞いた仲居さんが「ああ、あの辺は出るらしいですよ。
ハイヤー(当時これってタクシーの事だって知らなかったオレ)の
運転手なんかは夜通りたくないって言ってますよ。」と
ケロっと答えていたのが印象深かったな~。
ちなみにウチの父は冗談も言わないような厳格な人間なワリに
怖い話が苦手なので、母は父の前ではむし返さなかったらしい。
(それにしても何でオレは見れなかったんだろ?)

414: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 08:06
>>412
そんなに怖くないけど、本物の子供だったとしたら・・・
夜に誰も居ない崖のそばで車に向かっておじぎする子は
あんまり居ないわよね。
「乗せてちょうだい」って挨拶だったのかも?

 

418: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 16:33
教えてだけでも何ですので、僕の怖かった話を一つ。
ドイツ郊外での話ですが、大学の夏休みに、友達二人と車で旅行に出かけました。
小さな民宿に泊って、その次の日は500キロくらい走行する予定だったので、
皆で早めに床に就いたのですが、夜中に友人がうなされて目を覚ましました。
どうしたのかと聞くと、
「すごい怖い夢を見た、クローゼットの中にオバケがいて、
その奥の方の暗い部屋に俺を閉じ込めようとした」
僕は正直、いい歳こいてクローゼットのオバケってと呆れたのですが、
真剣に怯えているので、クローゼットを開けて、
ホラ何にもいないだろ、と安心させてやりました。
翌朝宿の奥さんが朝食の時に、
「あなた達の泊ってる部屋に、大戦中ナチスから逃れるために作った
隠し部屋があるんだけど、見せてあげるわ」
「それって、もしかしてクローゼットの奥ですか?」
「あら、知ってたの。でも、結局ここの住人だった人
見つかって収容所に入れられたんだって。悲しい話ねえ、
戦争はもう懲り懲りよ」
ちなみにその友人は半分ユダヤの血が入ってる奴で、
その日は一日中ブルーでした。

 

419: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 18:18

三年ほど前の夏の話。
友人の部屋で大学の講義をさぼり、何するでもなくダラダラしていた。
他愛も無い馬鹿話、その中で友人がふとこんな事を口にした。
「なあ、もしこの世に読心術できる奴がいてさあ、俺が今読心術の出来る奴って
いるのかなあって考えてる事も読んでるって考えてるのも読んでるのかなあ?」
…人間、暇になると何て非生産的な事を考えるんだとその場は苦笑していたのだが、
翌日からそいつが音信不通になった。
落とせないゼミにも顔を出さず、一緒だったバイトも無断欠勤した。携帯も通じない。
そんな事が三日ばかり続き、さすがに何かあったかと部屋を訪ねて行った。

部屋の前まで来ると、中から妙な音が聞こえる。人の歌のような、機械音のような音。
思いきって開けたドアの向こうに彼はいた。カーテンを締め切った真夏の部屋。
その真中で彼は歌っていた。直立で、一点を見たまま声を枯らして。

放心している彼を何やかやとなだめすかし、事の次第を聞いた。
私と馬鹿話をした日の夜だったという。寝いりばなに電話が来たのだという。
「あの…」聞いたことの無い、掠れた女の声だったという。声が小さくてよく聞こえない。
「…ない…よ」はぁ?「きょう…だれ…」どなた?「…おも…じゃな…」
同じような言葉をニ三度繰り返した後、沈黙が流れた。
気持ち悪くなった彼が受話器をおこうとした時、はっきりとした声で女が言った。

「あなたが今日思った事、誰にも言うんじゃないよ」

それから三日、何も頭に浮かべないように、歌い続けていたのだという。

 

420: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 20:14
ある日、女子高生のAさんが、学校帰りに駅で列車を待っていると、
反対側のホームに同じ学校の制服を着た子がいるのに気づいた。
顔を見ると、同じクラスのBさんだと分かった。
しかし、その日Bさんは体調が悪いとかで学校を休んでいたはずだった。
よく見ると、うつろな表情でぼんやりとしており、こちらに気づいた様子も無い。
Aさんは、さほどBさんと親しいわけでは無かったが、
学校を休んだ子が制服を着てぼんやりと立っているのはさすがに気になり、
声をかけてみようと思ったが、Bさんのいるホームにはすでに列車が入ってきていた。
Bさんはその列車に乗ってしまうのだろうから、もう間に合わないとAさんが思ったその瞬間、
うつろな表情のBさんは、ホームに入ってきた列車に飛び込もうとした。
「あっ!」とAさんが思った時には、すでにBさんの足はホームから離れていた。
もう助けられるわけもないが、Aさんは思わず身を乗り出した。
・・・と、その時、Aさんはドン!と何か凄い力によって突き飛ばされた。
ただでさえホームの端で態勢を崩していたAさんは線路に向かって飛んでいった。
Aさんの目に飛び込んできたのは、猛スピードで向かってくる列車と、
引きつった表情で急ブレーキをかけようとする運転手の姿だった・・・。

 

421: 金魚にゅーす 2001/06/07(木) 20:15

さて、問題となるのはここからである。
線路に飛びこんだAさんだったが、凄い力で飛ばされた為、
列車の入ってきた線路を飛び越えて、線路の向こう側に落ちた為、列車にはぶつからなかった。
その為、肉体的な怪我は骨折だけで済み、命に別状は無かった。
駅員や警察の調べでも、「普通の女子高生が助走もつけずにこんなに飛べるわけが無い」との事で、
誰かが彼女を押したに違いないと言っているが、調べた限りではそんな人物は見当たらない。

そして、Aさんが見たというBさんの投身自殺。
これはそもそも、その時間、反対側のホームに入ってきた列車自体が存在しなかったという。
仮にそんな列車が入ってきていたのなら、反対側の線路に落ちたAさんは、
間違い無くその列車にぶつかっていたはずである。
それだけなら、Aさんはありもしない同級生の自殺を見たという事になるが、
実は、Aさんが線路に落ちたまったく同じ時刻に8つ離れた駅でBさんは自殺を図り、
助からなかった・・・という事が、その後まもなく分かった。
つまりAさんは、遠く離れた駅で起きた同級生の自殺を目の前で見て、
さらに自分も列車に飛び込む羽目になったという事である。

その後もその路線の駅では人身事故が相次いでいるという。
その大半が自殺として片付けられているらしいが・・・。

 

424: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 01:38

霊感とかどうかは分からないけど、不思議な事はよくあります。
と、言うか、皆できることだと思ってた。子供の頃は。人の思ってることとか当てたりね。
予知夢とか今でもありますよ。
電波と思われるから、言わないだけで。
霊とか見ても、怖くはないですよ。どこにでもいるし。

でも怖いなと思うのは、引きずり込むたぐいの霊ですね。
具体的には、福岡の篠栗は夜は怖いです。
というか(篠栗の人ごめんなさい)福岡市から飯塚にぬける八木山峠は、いつも引き込まれそうになるので怖い。
危機一髪で事故りそうになる。
そういうスポットは、犬鳴き峠だけではないですよ。
あそこで、同じ経験してる人いませんか。地方色が強くてごめんなさい。

先日、知人がその峠でダンプに突っ込んで亡くなりました。
居眠りだろうといわれてますが、あの場所を知ってる私は、「やっぱり」って・・・

霊感の強い人、是非言ってみてください。
いろいろ見えますから。

 

432: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 14:57
 知り合いの、警察関係者に聞いた話です。
 去年、この近くであったバラバラ殺人事件、覚えてますか?
 若い女性の部屋で、男のバラバラ死体がみつかったってやつ。その話です。
 ああ、別にスプラッタな話しようってわけじゃありません。状況はそうですけど(笑)。
 その女性、仮に英子さんとしておきます、と、男の人は、一樹さんということで話進めますね。
 2人はそれぞれの母親が幼なじみだったので、やっぱり幼なじみってことになりますかね。
 小中高と学校が同じで、高校1年の時、一樹さんの友人の坂木さんと彼女がつきあいはじめました。
 そうして、3人そろって同じ大学に進学して半年目に、坂木さんが亡くなりました。
 デート中に、ダムに落ちたんです。
 2人きりの時で、落ちた目撃者もいなかったんですが、それは結局事故として扱われました。
 英子さんが、ショックでかなり精神的にやられてしまって、事情聴取とかできなかったせいもあったようですけど。
 彼女は家から1歩も出なくなって、大学も退学。
 風呂とかトイレとか食事とか、最低限の日常生活に支障はないけど、会話は成り立たないし、無理に何かさせようとすると大声をあげて暴れ出したりする。
 父親は病院にかかることを許さず、それでいて英子さんのいる2階へは近づこうとしない。
 出歩かないせいか太って体格の良くなっていく英子さんに母親の手だけでは負えない時が出てきて、一樹さんが世話を手伝うようになったんです。

 

433: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 14:59
 英子さんは、以前から手先が器用で細かい手芸を得意としていたそうで、家に閉じこもるようになってからは、いつも卵細工をつくっていたそうです。
 卵に穴をあけて中身を抜いてよく洗って、細かい布きれをボンドで張り付ける。それに紐をつけて、カーテンレールに吊す。
 カーテンが閉められなくなるので、それをお母さんが毎日、部屋の天井に移して画鋲で留める。
 部屋の天井が、いろんな柄の卵に埋め尽くされていきました。
 そんなある日、お母さんは英子さんの妊娠に気づきました
 そして、一樹さんのお母さんに真っ先に相談しました。
 お母さんから話を聞いた一樹さんは、家を飛び出して友人の家を泊まり歩くようになりました。
 英子さんを妊娠させたのは、一樹さんだったんです。
 ある日、友人の1人がたびたび泊まりに来る一樹さんからその話を聞き出しました。
 彼は、その話をしてすぐ、やっぱりちゃんと責任をとらなくてはいけない、けじめをつける、と言い置いて友人宅を出て行きました。
 けれど、それが、生きている彼を見た最後の証言となったのです。
 翌日、彼は英子さんの部屋で、バラバラにされてみつかりました。
 みつけたのは、英子さんのお母さんでした。はじめ、それが何かわからなかったそうです。
 部屋の隅では、英子さんが眠っていました。
 そして、部屋中に、天井にぶら下げていたはずの卵の殻が落ちていたんです。
 ひどい臭いがしていたそうです。けれど、英子さんはすやすやと眠っていたし、臭いの元も見あたらなかった。
 お母さんは、英子さんに女性の毎月の行事が始まったためだろうと見当をつけました。血の臭いに似ていたからです。
 妊娠じゃなかったんだとほっとして、とりあえず空気を入れ替えようと思っても、床には一面、割れて崩れた丸い殻。布にくるまれた何百もの卵。

 

434: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 15:00
 お母さんは窓への道をつくろうと足で卵をよけようとして、その異様な重さに驚きました。
 動かしたひょうしに強くなった異臭。その重さの妙な感じ。
 恐る恐るしゃがみこんで近くのそれらを観察して、彼女は布切れの間からのぞく赤黒いモノに気づきました。
 昔、大怪我をした時に見た開いた傷口そっくりの色。
 お母さんは悲鳴を上げて、でも、お父さんは1階にいたけれど、声もかけてきませんでした。
 お母さんは気持ち悪いのを我慢して足で重たい卵をよけて英子さんのところまで行き、無理矢理起こして部屋から連れ出しました。
 英子さんは嫌がって卵を踏みつぶしたりしましたが、火事場の馬鹿力が作用したのか、小柄なお母さんが英子さんを部屋から引きずり出し、1階へ下ろしました
 英子さんの姿に、お父さんはそっぽを向いて寝室に引っ込んでしまいました。
 お母さんは1人でやっとのこと英子さんを居間に落ち着かせ、それから、警察に電話をかけました。
 もちろん、お母さんは卵の中身が何かわかっていませんでした。けれど、近所の人が蛇が出たと行って110番しておまわりさんを呼んだことがあったので、それよりは重大時だと思ってかけたのだそうです。
 やってきたおまわりさんは、英子さんに踏みつぶされた卵の中に、人間の目玉をみつけました。そこから、大騒ぎになったのです。
 もうおわかりだと思いますが、卵の中身は一樹さんでした。
 彼が、何百、千に近いくらい細かくバラバラにされて、卵の殻の中に納められていたのです。
 DNA鑑定で、彼だと確認されました。遺体の多くに、生体反応が認められました。
 彼は、生きたままバラバラにされたのです。しかも、刃物を使われた痕跡は見あたらない。引きちぎられ、折られ粉々にされていたんです。
435: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 15:00

 そのバラバラのかけらが、ご丁寧にも卵の殻の中に納められ、布切れで飾られていたんです。
 英子さんからはなんの証言も得られませんでした。ご両親もなんの物音も聞いていませんでした。
 結局、英子さんが無理矢理妊娠させられたことを恨んで一樹さんを殺したのだろうということになりました。
 けれど、不可解な点が多くあります。警察も未だその謎を解いていません。というより、解く気もありません。
 卵の殻にあけられた穴より大きな骨片が、どうやって中に納められたのか。
 どれも穴を布でふさがれていたのに、前日の晩に彼が目撃されている。たった一晩の作業とはとても思えないこと。
 そして、粉々に引き裂かれた現場が、どこにもみつからなかったこと。
 何より、道具なしに人力で人を引き裂くことができるのか。それも粉々に。できるわけがない。
 英子さんは、今は精神病院にいるそうです。
 おなかの子供がその後どうなったのかは聞いていません。

 一樹さんが何にどのようにして殺され、いかなる方法で卵の中に入れられたのか。
 解答はありません。

 

436: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 15:34
>>432-435 、怖いよー!
単なるサイコものじゃないとこが曲者。

 

437: 金魚にゅーす 2001/06/08(金) 15:39
SFかファンタジーだなこりゃ

 

466: 金魚にゅーす 2001/06/13(水) 12:01

恐怖漫画家の超巨匠が何かのインタビューで語っていた(ように記憶している)話。

彼の家は非常に変わった作りになっている。屈折した廊下や歪な天井。
加えて壁から屋根から様々な蛍光色でサイケに塗りたくられている。
インタビュアーがその理由について問うと、巨匠はこう言った。

「以前は普通の家だったんです。ところがある夜中に知らない女の人が
やってきて、いきなり私にこう言ったんです。」

「もう私の事を書くのやめてください」

「そう言って長い髪の毛あげたらね、目がひとつしかなくて。恐くてねえ。
で、家だけでも派手にすれば恐くないだろうと思って」

淡々と微笑で語る巨匠の方が恐かったのを覚えている。
がいしゅつだったらスマン。

 

467: 金魚にゅーす 2001/06/13(水) 12:43
楳図かずおだっけ?

 

468: 金魚にゅーす 2001/06/13(水) 12:55
>>466
ひとつ目だっけ?三つ目じゃなかったか?

 

525: 金魚にゅーす 2001/06/16(土) 21:40
ある旅行会社の添乗員が、ツアー客と共に沖縄のリゾートホテルへ行った。
そのリゾートホテルではプライベートビーチを持っているのだが、そのビーチ
には潮の関係でよく死体が打ち揚げられるという。
そのうちあげられた死体は一時ホテルの部屋で保存される事もある。
その部屋は普段はもちろん使われていない、ホテルの一階にある部屋だったが、
この添乗員はその部屋を使う事になった。時期がお盆でどこの部屋も空いてい
なかったからだ。

 

526: 金魚にゅーす 2001/06/16(土) 21:50
添乗員は疲れもあり、寝入りこそ良かったものの、夜中、
壁に向かって横向きに眠っていたその背後の気配に気がつき
目が覚めてしまった。
この部屋の中で何人かが話し合っているような気配だった。
その何人かは時々添乗員に聞こえる声で、「おまえも入らないか」
と誘ってくる。そしてその何人かは添乗員が起きている間にも
増え続け、最終的には15,6人ほどの気配がするまでになった。

 

527: 金魚にゅーす 2001/06/16(土) 21:57
その間にもその何人かは添乗員に「入ってこい」と誘いをかけ、
ついには「こい」という声と共に肩にぽんぽんと叩かれ、つかま
れるような感触までも感じるようになった。
添乗員は冗談ではない、と思ったが、ここは無視するに限る、と
冷や汗と寝返りをうちたくなる衝動をぐっとこらえ、うその寝息
をたてていた。

 

528: 金魚にゅーす 2001/06/16(土) 22:11
彼らは時々添乗員に声をかけるものの、自分達の話が盛り上って
いるようだった。しかしながら添乗員は一時も気を抜けなかった。
気を抜くと振り返らせられそうで恐かったからだ。
それを延々二時間ほど続けていたらしい。
窓から薄明るい光が射し込んできた。すると、それに伴い小さ
い部屋から気配が少しずつ消えていくのが分かる。
そして、日が明るくなるに連れて気配は消えていき、とうとう
彼が薄目を開けると、前の壁に朝日の光が当たっていた。
朝が来た、と添乗員が体の力を抜いた瞬間、
「ほんとはおきてたくせに」
と耳元で声が聞こえ、今度こそ完璧に部屋の気配はなくなった。

 

529: 金魚にゅーす 2001/06/16(土) 22:20
ひ~!

 

530: 金魚にゅーす 2001/06/17(日) 00:40
>>525-528(・∀・)イイ!!

 

 

引用元: https://curry.5ch.net/test/read.cgi/occult/989409611/

 

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