[前編]
今から5年ほど前の話である。
私の父の知り合いの奥さんの話なのであるが、この女性は長きにわたってある病気で苦しんでいた。
様々な病院を転院し、最終的に某病院であるステロイド系の薬剤注射を用いた治療を受ける事となった。
この薬剤の効果は劇的で、彼女の病状はみるみるうちに好転した。
が、治療を始めて数ヶ月が経った後、彼女に異変が起こった。
彼女が奇妙な行動をとる様になった。
「自分の体じゅうに虫が這いずり回っている」と叫んで体中をかきむしったり、「部屋の隅に黒い小人が盆踊りをしている」等と意味不明なことを口走ったりした。
最後には「ウガが追いかけてくる!ウガが追いかけてくる!来るなぁ!来るなぁ!」と叫んで、病院中を駆けずり回る始末・・・・・ついに彼女は「隔離病棟」に移される事になった。
担当医師はこんな事になった原因が全くわからなかった・・・・・が、1年後に驚愕の事実を知る事となった。
なんと治療に用いられていたステロイド系薬剤に「中枢神経に障害を与える重篤な副作用を引き起こす危険性がある」事が明らかになったのである。
上記の事実が明らかになるまでの間、ずっと「投薬治療」は行われ続けた・・・・・・・・・・・
当然、即刻、投薬は中止されたが、既に彼女はその薬剤によって相当に精神を蝕まれていた。
その後数年間、彼女は幻視・幻聴に苦しむ事となった。
そしてある日、彼女は車で外出し・・・・・行方不明になった。
彼女の夫(父の知り合い)は必死になって彼女の行方を捜したが、彼女は見つからず・・・・・・
私の父と「彼女の夫」は「釣り友達」で、釣り場へ向かうためによく「横・横道路」を利用していた。
久しぶりに「静岡方面」に遠出する事となり、朝早く車で出発した。
車が「横・横道路」の横須賀側入り口に入るちょっと前の事である。
道が左右に分かれているのであるが、「彼女の夫」は「見慣れた車」が工事中の左手の道に止まっている事に気がついた。
思わず・・・・「悪い。*ちゃん(私の父のニックネーム)、ちょっと車を左方向につけてくれないかなぁ?」
と口走ってしまった。
父は不思議に思いながらも、車を左方向に向けて一時停止した。
「彼女の夫」は車を降り、乗り捨てられた車のほうに歩いていった・・・・・・
「おい!*ちゃん。どこ行くんだよぉ。」と父は声をかけたが、「彼女の夫」の様子がただならない事に気づき、後についていった。
呆然と立ち尽くす「彼女の夫」・・・・「この車、うちのだ・・・・・」
これを聞いてピンときた私の父だった。
まるで何かにとりつかれた様に先を進んでゆく「彼女の夫」。後に続く父・・・・
道は上り坂となって先に続いていた・・・・・・その先は「旧阿部倉トンネル跡」である事をまだ二人は知らなかった。
道はトンネル跡で行き止まりになっていた。
が「彼女の夫」はあたりを進む事を止めようとしない。
「**が近くにいるかもしれない。」
「まさか・・・こんな所に・・・・」と父。
「!」
「?」
二人はほぼ同時に同じ方向をむいた・・・・・・
ある方向から「異様な臭い」が漂っている事に気がついたのだ・・・・・
この時父は「最悪の状況」を想像した・・・・そしてその予感は見事的中する事となる。
彼らの十数m先に・・・・・「グレー色の何か」が転がっていた。
すぐさまそれに向かって歩き出す「彼女の夫」、
がその時、耳をつんざく凄まじい音が響いた。
あまりの音の大きさにたじろぐ二人。
みると「無数の黒い小さな虫の群れ」が飛び回っていた・・・
・・・・・無数のハエの群れだった・・・・・・
そして二人は目前にした、「蛆まみれの焼死体」を・・・・色がグレーがかっていたのは、無数の蛆が死体をむさぼっていたのであった・・・・・
周囲には数個のポリタンクが散乱していた。
(焦げているものもあり、それは生々しい状況だったと後に父は私に語った。)
絶句する二人・・・・・。
ちなみに父は見事に腰を抜かしてしまった。「彼女の夫」は呆然とするばかり・・・・・
とりあえず、父が携帯電話で110番通報。
20数分で警察が到着し、二人は事情徴収を受ける事となった。
刑事の話によれば「今年はこれで3人目です」との事。
後に・・・・・歯型及び血液型から、遺体は「彼女」であることが確認された。
死体はかなりの程度で焼け焦げていた事から、「ガソリンで焼かれた事によるもの」という結論となった。
司法解剖及び組織検査の結果から、「彼女は生きたまま焼かれた」事が明らかとなった。
遺書は見つからず、現在でも「自殺か他殺か不明」との事である。
が・・・・それ以来、トンネル内を「肝試し」として踏破する者たちの間にある噂が広まった。
参加者に「髪の長い美しい女性」がいる時に、「ある事」が起こるという・・・・・・・・・・
数年が過ぎ、ある若者たちの一団が旧阿部倉トンネル跡を「肝試し」走破するべく集合した。
こういう馬鹿どもはどこにでもいるが、大体の場合「な~んだ、たいした事ねーじゃん」という事で終わる。
が、こういう連中はただ単に「幸運」であるに過ぎないのかもしれない・・・・・
この時、参加者の中に髪の長いかわいい娘がいた。
野郎どもの目的は「ここでいいかっこして、彼女にアクセスするチャンスを作ろう」という事で、魂胆が見え見えである。
だが・・・・彼女がこの後訪れる「想像を絶する経験」をする事を、だれも知る由も無かった。
トンネルに入って数分後・・・・・
彼女は「誰かに見られている」とても気持ちの悪い気配を感じ取っていた。
彼女は「霊感の強いほうではない」。
が、何かねっとりした視線が自分に向けられている事を感じていたのである。
「何か私・・・・ちょっと気分が悪い・・・・」と彼女がポツリともらした。
「大丈夫。大丈夫。何も起こりゃあしないって。」と男性参加陣。
「あたしも気持ち悪~い♪」と女性陣。
「あ~そうかい。そうかい。お気の毒に。」
「なによぅ。**ちゃんばっかり、信じらんな~い。」
「うっせーなぁ。(おまけどもが)」
「何ですって!」
が・・・・その時、「アナタキレイネ・・・・・」という声がまじって彼女の耳に入ってきた。
「!」
「・・・・・気のせい、気のせい・・・・早く出たいなぁ。こんな所・・・・」と彼女は思った・・・・
が、次の瞬間、
「アナタキレイネ・・・・トテモキレイ・・・・」更にはっきりと分かる声が彼女の耳に聞こえてきた。
低く・・・・抑揚のない・・・・・が何か威圧感のある声が・・・・
・・・・・えっ?・・・・・私?
「ソウヨ・・・・アナタ・・・・アナタ・・・・」
「!!!!」
「どうしたの?**ちゃん。びくっとして。」
「ちょっと・・・・あたし、何か変な声聞いたんだけど・・・・・」
「????」
「????」
「????」
「・・・・・・(オイマジカヨォ・・・)何て?」男の一人が尋ねた。
「・・・・あなた、きれい・・・だって」
「へ?」
・・・・・・・場内大爆笑・・・・・・・・・
「**ちゃんって、意外と自意識つよいんだぁ♪」と女性陣。
「違うよぉ。ホントに聞こえたんだってばぁ。」
「脅かし方は下手だねぇ・・・・」と男性陣。
と・・・・・その時、
ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・ぺちゃっ・・・
・・・・・何か「水が滴り落ちるような音」が後ろから聞こえてきた・・・・
それも徐々に大きくなってくる・・・・・
「!」
「!」
「!」
そのうちその音は何か濡れているものを引きずっているような音に変わってきた・・・・
「・・・・何か私たちの後からついてきてる・・・・」
「おい、冗談だろ?」
「天井から水がたれてきているだけだって。」
ところが、メンバーの中で自称「霊感のある」男性・・・・仮にAとしよう・・・・は後ろを振り返って絶句した・・・・
「お前ら!!走れ!!」とAは叫んだ。
ただならぬAの様子に全員が浮き足立った。
「おい、何なんだよ?」
「何大きな声上げてんのよ!」
「いいから!走れ!」
・・・・・ともかく、一団は一斉にトンネル出口へと走り出した・・・・・・・「髪の長い彼女」を除いては。
!!!!どうして?体が動かない!!!!
恐怖心のせいなのか、それとも別の何かなのか?彼女は身動き一つ出来ない状態になっていた。
・・・・・まさか、これって、金縛り?やだぁ!こんなの!!!!
ずりゅっ・・・・ずりゅっ・・・・ずりゅっ・・・・ずりゅっ・・・・ずりゅっ・・・・ずりゅっ・・・・
・・・・音はだんだん近づいてきた・・・・・
おとうさん!おかあさんっ!・・・・と思った次の瞬間。音はぴたりと止んでしまった。
・・・・あれ???
あ・・・・体が動く・・・・あれ???何で??
「アナタミタイナヒト・・・・マッテタノ・・・・ズットズットマッテタノ・・・・」すぐ耳元で声がした。
「きゃああああああっ!!!」彼女は逃げ出した・・・・・・・が出来なかった。
何者かが自分の髪を掴んでいる・・・・・
何?何?何何何何?????
彼女が振り返った瞬間!
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
凄まじい彼女の悲鳴がトンネル内にこだました・・・・・・
走っていた全員がその声に驚き、立ち止まった・・・・・
「彼女・・・・・つかまっちまった・・・・・」Aがうわごとのようにつぶやく。
「何につかまったんだよ!おい!おい!A!しっかりしろよ!!!!」
「あれっ?**ちゃん、いないよぉ・・・・」
「!」
「!」
「まさか・・・・・おい!おまえら、戻るぞっ!」
「おい・・・・何だよ、見捨てる気かよ!お前ら!」
・・・・・・トンネル内を静寂が包んだ・・・・・・
Aを含む数人の男性が来た道を戻って「彼女」を探すこととなった・・・・・
しばらくして・・・・・懐中電灯の明かりが人影を捕らえた。誰か、倒れている・・・・「彼女」だった・・・
「おい!しっかりしろっ!大丈夫かぁ!」
Aが彼女を抱き起こそうとしたとき、手にヌルッとした感触が走った。
「?」
「・・・・何だこりゃあ・・・・・って・・・・血????」
「おい!しっかりしろっ!大丈夫かぁ!」
「おい・・・・A、彼女をよく照らしてみろよ・・・・・・」
「!」
「!」
「!・・・・・・おい・・・・・これって・・・・・」
・・・・・・・「彼女」は頭から相当量の出血をしていた・・・・・倒れた時に頭を打ったのだろう・・・・
が・・・・彼女の頭には髪が一本も無くなっていた・・・というより、何かに「根こそぎ引き抜かれていた」のである・・・・・
絶句する彼らの頭上で抑揚のない声が響いた・・・・・
「ワタシ・・・・スットマッテタノ・・・・・ズットマッテタノ・・・・・ワタシノカミ・・・・モエテナクナッチャッタカラ・・・・」
「ホシカッタノ・・・・キレイナカミガ・・・・ズットホシカッタノ・・・・」
「コンドハ・・・・・アナタタチノ・・・・・ハダヲチョウダイ・・・・・ハハハハダダダダヲヲヲヲチョウダアアアイイイイ!!!!!!」
・・・・彼らは彼女を抱え、ほうほうの呈で逃げ出した。
この事があって以来、「髪の長い女性」や「肌のきれいな人」がトンネルに入ると、「トンネル内を彷徨う何か」に襲われる・・・・という噂がまことしやかに流れている・・・・・
この噂が流れて以来、肝試し目的で「トンネル跡」に来るカップルはいなくなったという・・・・・
>>投稿人@どぇーす
おちかれさま♪
なかなかの大作を有り難う!
私の小学校からの友達、A子がいます。
A子は小学校のころは仲良かったんだけど、中学に入ってからあまり話していません。
A子と私の友達グループが違うのもあるんだけど、A子は私のことが気に入らない
みたいだったんです。
小学の頃、大人しかった私をかまっていたのがA子でしたから、
中学に入ってからA子以外の友達を作っていった私が何か不満だったのかもしれません。
特に霊感のある私がその手の話を友達としているのが気に入らないみたいでした。
ある日、男の子達が学校の近くにある古い家(廃墟)に肝試しにいった話を
していました。私は通学路の近くにあるあの家は何か嫌な感じがしてたので、
友達とあの家には行かないほうがいいよ~みたいな話をしていました。
そしたらA子が突然話に割り込んできて、
「幽霊なんているわけ無いじゃん、馬鹿じゃないの?!」って怒るんです。
私はA子が怒る理由がなんとなく解ってたので、
「そうだよね、いるわけないよね・・・」といってA子を宥めていました。
続く
727の続き
なんとなく私もA子が怒ったまんまなのが納得いかなかったので、
放課後A子に謝ろうと思いました。
A子は私が話し掛けても怒っている感じはなかったんだけど、
私だけが幽霊が見えるっていうのが変だよ。って言われました。
丁度その頃、「ほんとうにあった呪いのビデオ」というのが
クラスで噂になっていたので(レンタルビデオで借りれる奴ですよ)
A子はそれのビデオの影響を受けてか、
私に「廃墟の映像をとってきてあげるよ」と。
A子があの廃墟にいくのはどうしても気が進まなかったんだけど、
幽霊がでるから行くのはやめて、なんて言ったら、
まだそんなこと言うの?って言われそうだから止めました。
続く
729の続き
結局、A子はあの廃墟に行ったみたいで、
翌日私はA子からビデオテープを渡されました。
「何も出なかったよ。幽霊なんていないんだって」
家に帰ってからビデオ見てみたんです。
ビデオにはあの廃屋の中をA子の視点で見てまわる様子が
しばらく映されていました。
A子が廃屋の和室っぽい部屋に入ったとき、
A子のカメラ視点がチラチラと何度も、奥の壁にかかる掛け軸に行きました。
A子は明らかに掛け軸が気になってたみたいなんです。
続く
733の続き
最初の何度かは掛け軸は何も映ってません。
でも何度か掛け軸の周りを映すうちに、私が時々感じる変な感じが襲ってきました。
寒くも無いのに背筋がゾクゾクする感じ。
A子、ヤバイよ、逃げて。
A子のカメラ視点はその部屋から出ようとしていました。
A子が最後に何度か掛け軸を写します。
掛け軸の後ろに何か見えました・・・
白い手みたいなものが、手、腕、肩と掛け軸から、
誰かが出てきている・・・
そこでA子のカメラ視点は廊下に移りました。
A子本人は何も見えてなかったみたいなんだけど、
なんとなく不安になっているのか、気配を感じたのか、
早足で廊下を歩いているようです。
自分の後ろが気になるのか、何度もカメラ視点が後ろを振り向きます。
家の玄関を出て、最後に玄関を振り返った時です・・・
手に鉈みたいなものを持って、般若の面を被った人が、
A子をじっと見つめてたんです。
思わず悲鳴を上げてしまいました。
A子のビデオはそこで切れました。
A子は最後まで気付いていなかったんでしょうか・・
続く
734の続き
翌日、ビデオを見たよってA子に言いました。
ただそれだけを言いました。何かが映っていたか、
それはA子にも聞かれなかったし、私も何も言いませんでした。
でもA子の様子は明らかにおかしかったのを覚えてます。
目が虚ろで友達との会話にも何かぼ~っとして受け答えしてました。
何か胸騒ぎを覚えました。
家に帰ってから夕食を食べて部屋に上がったとき、部屋から物音がしました。
何の音かわかりました。あのビデオの音です。
部屋に入るとビデオの電源が入っていて、あのビデオが流れているようでした。
でも何か変でした。
A子がとったビデオは昼の明るい時に廃屋に入っている様子が映っていたんですが、
そのビデオは夜、廃屋に入っている様子が映っています。
え、何だろ、これ・・・
私はビデオの取り出しボタンを押すんですがビデオは一向に出てきません。
月明かりが差し込む中でA子が廃屋を歩く視点で映像が続きます。
続く
740の続き
例の掛け軸のある部屋にたどり着いたようです。
ずっと掛け軸を写しています。
掛け軸から手が出て、足が出て・・・
面を被った何かが鉈を持ってA子に近づいてきました。
A子は気付いているのか、嫌な予感がしたのか、
早足で廊下を外に向かって逃げてるようです。
段々足が速くなっているようで、出口に近づくころ、
「あぁぁぁぁ!」と叫び声を上げているA子。
あと少しで廃屋を出られる、がんばって!
その時ビデオにドスッっと鈍い音が入りました。
ビデオの視点はグルグル回って、ガッという音の後に、
画面に横に映る廃屋が入ってきました。
鉈を持った般若の面を被った何かと一緒に。
そこで映像が終わりました。
続く
741の続き
ビデオ右下の時間は今の時間になっていました。
今A子が殺された。私は急いで部屋をでて廃屋に行こうと思いました。
A子が死んだのか、それとも何かのイタズラ、脅しなのか。
部屋を出ようとドアノブを手にしたとき。
私の力じゃなく、そとからドアが開きました。
ドアの前に誰かがいます。
なんとなく頭が重くて、ゆっくりとその誰かを足元から確認するように
見上げました。般若の面を取るA子。
A子はニコニコ笑いながら、
「幽霊なんていなかったよ」
その時、私の頭がなんで重くなったのか解りました。
鉈が頭にささっていました。
100階までもう1度登るのはうんざりだ・・・とりあえず1階に着き、カギを手にした
私が再び階段を登っていると、下半身のない老婆が両手を機用につかって
テクテクと時速100㌔くらいで追いかけてきた。老婆は「助けてください!
私は立教大学3年の高橋・・」などと叫んでいたが、聞こえない振りをした。
が、「見えてるくせに・・」としつこいので念仏を唱えると、
「そんなものは効かんわ!」と言い放たれた。どうすりゃいいんだ。
仕方ないのでぴょんぴょんと時速105㌔くらいで階段をかけのぼった。
100階で待っていた残りの4人は眠ってしまわないように踊り場の
4隅に立ち、順番にとなりの隅まで歩いて起こす、というようなことをやっていた。
ひとりはどうしても眠さをがまんできず、壁一面に「おかあさんおかあさんおかあさん」
などとたくさん書きなぐって眠気をこらえていた。眠ると猿の電車に連れて行かれるそうだ。
ようやく100階の扉をあけ、ぐっすりベッドで眠れると思った私達に安堵の空気が
ながれたが、何気なくベッドの下をみた私は凍り付いた。
ベッドの下にはカマをもった男がこっちをみていた。
私は叫んだ。
「斬るなら俺を斬れ!!!俺の命で済むなら・・・安い物ッ!!」
あんまり怖くないかもしれないが、私が経験した中で一番怖かった話を・・・
高校生の頃、学校の近くのお好み焼き屋でたむろするのが日課だった。
その日もいつものように、その店で下らない話をしていたんだが、
「キィィィィィー」という車の激しいブレーキ音が聞こえ、
「おい、事故ったんじゃねえ? いこうぜ!」と言う友人と3人で
すぐに店を飛び出しました。
その店はわりと大きい十字路から10mくらいの所にあった為、
出てすぐの十字路に違いないと確信してました。
その事故現場はまさに十字路で起きていました。
砂利を積んでいるような大きなトラックが見え、近くに野次馬もいました。
ちょうど前輪の辺りに、中年の女性が言葉にならないような叫び声をあげていました。
近づいてみると、トラックの前輪に向かって叫んでいます。
その時私が目にしたのは、馬鹿でかいトラックの前輪の下に頭がすっぽりと
入ってしまっている小学生くらいの女の子の体でした。
つづく
つづき
半狂乱の母親らしき人が「○○!○○!」とその子の名前らしきものを叫び続けてました。
完全に頭を踏み潰された女の子。時折手足がビクッビクッと動いてたのを覚えてます。
うわ…見なきゃ良かった。と思った時はもう遅かったのですが、
その母親は何を思ったのか、その女の子の両手を掴み、
腰を落として引っ張りだそうとしたのです。
周りに居た人間は、その光景の凄まじさから誰も止めようとする人がいません。
まもなく「ブッ」という鈍い音をたてて、首から下の胴体だけが抜けました。
もうそこからは見ていられないと思い、友人と3人で店に戻ろうとした時に、
ふとその母親らしき女性と目が合ってしまったのです。
逃げるように店に戻ったのですが、何を思ったのかその母親らしき女性は、
頭の無い女の子の体を抱いたまま、私たちを追ってきたのです。
店に逃げ込む私達と、それを追いかけて入ってくる死体を抱えた女性・・・
店には何人か他のお客がいたが、全員もうパニックでした。
「○○を助けてよ!ねえ、助けてよ!」と狂乱する女性。
店を全員が一斉に逃げ出しました。
その後、そのお好み焼き屋は1週間ほど休業してました。
実話ですが、これが一番経験した中で怖かった話です。
長文、失礼しました~
>>785、なかなか良かった。
洒落にならんし、気の毒な話だね・・・
悲しい気持ちになってしまった・・・
わりと有名な話だが、このスレでは既出でないと思うので、
まあスレの趣旨には沿ってるかしらね。
ある日の放課後、俺は友達のA川とK田と教室にいた。するとそこに、
クラスでいじめられているM木がやってきた。M木は俺らを無視して、
自分の机の中を何やらガサガサし始めた。K田が言った
「あいつまじ気持ちわりーよなぁ」
「確かにな」
俺が相づちを打っていると聞こえたのか、M木はこっちに顔を向けた。そして
こちら側にスタスタと早足で寄ってきた。A川がM木の前に出て言った
「何だよデブ。それ以上寄ると殺すぞ」
キュッ、と上靴が床と擦れる音がした。その直後、M木はA川を勢いよく
突き飛ばしていた。よく見たら、A川の頬にはハサミが突き刺さっている。
口内まで貫通していた。「ギャアアアア!!アアァァァ・・・」
血まみれであまりの痛さに床で転がるA川。
「な・・・お前何やってるんだよ!」俺は叫んだが、M木は完全に目が
イっていた。ギョロリと俺らを睨み、「やられたら、やり返す、」などと呟いてた。
結局、その日はそれ以上の事はなく、俺とK田は救急車でA川を病院に送った後、
先生に事情を話し、M木は退学処分となった。
そして数日後、K田の家が燃えた。幸い家族は無事で済んだそうだが、
現場には物的証拠がなく、犯人の特定は難しいとの事だった。
・・・やったのはM木だ。俺は確信していた。もちろんK田も同じだった。
大体、あいつは何なんだ。ほんのちょっと、悪口を言っただけであそこまで
逆上するなんて。今までM木がいじめられる場面を幾度となく見てきたが、
あんなキレ方をしたことはなかった。そもそも、俺達はどちらかと言えば
イジメにあまり関わっていない方だ。もっと過激なやり方でM木をいじめている
ヤツは他にいくらだっていたのに。しかし、いくら考えても分かるはずがなかった。
今日は、K田が俺の家に来る。M木について警察に話すかどうかの相談を
するためだった。
「ピンポーン」
チャイムが鳴った。やっと来たか、そう思って受話器を取った。「はい、どなたですか」
相手は無言だった。俺はもう一度「どなたですか」と言った。相手は小声で答えた。
「M木ですけど」
ドア穴から外を見ると、誰かの返り血で真っ赤に染まったM木がいた・・・。
いじめられてたまってたものが爆発したんだろうよ。
あんまりにも安いので、「なんかあるんと違う?」と聞いてみると
「実は夜中に仕事中(こいつの仕事はマンガ家)窓際の机の所に座ってると、
上から風が吹くんだよ!だいたい2:50くらいだったかな?ほとんど毎日ね」
こいつはすごいということで、次の日マンションに泊まりにいく事にした。
夜中二人で酒を呑んでると、ブォンと風がふいた。
時計を見ると2:50だった。「な、本当だったろ!」友人が言った瞬間私はすごい物をみた。
風の後に、逆さまに落ちてくる男を見たのだ。私はその男と目があってしまった。
「今、男が一瞬落ちて来た!」私は友人に言ったのだが、「ハイハイ。調子に乗って脅かさないの」
と信じてくれないので「じゃあ今夜も泊まるからお前もその男を見るべきだ!そしてここは引き払え!」と言い放ちました。
また、今夜も2:50がやって来ました。風が吹いたあと、二人で目をこらして窓際を見ていました。
すると頭のさきがゆっくりと窓際の天井から現れ、やがて全身が現れ、机をすりぬけ、床にに消えました。
今度はひどくゆっくりでした。男が現れた間、男の虚な視線を二人とも感じていました。
後日、マンションのオーナーにこの事について聞いてみると、
今、友人が借りている部屋がある棟は、増設された物だったのだ。
よって昔は無かった。
ある日、そのマンションの住人が飛び降り自殺をしたらしい。
その後、窓から男が落ちてくるのが毎日見えると苦情が角部屋全階から殺到したため、部屋を増設し、新に角部屋を作ったらしい。
しかし、今度は部屋の中に現れるので、入居者が減った。
そこで、角部屋全階格安家賃にしたらしい。
仕事中の友人を自殺者の霊が毎日擦り抜けていたのを考えるとゾッとするが彼は今もそこに住んでいる。
よく聞く話だな。
この話は今から約20年前、
私がまだ中学生だった頃出来事です。
夏休みも後1週間程となった8月の終わり
ろくに宿題も終わっていないにも関わらず、友人2人と近所の市営プールに
遊びに行くことになった。
30度を超す熱気と、私の自宅正面の家でここ1週間程行われている
駐車場工事の騒音とで、とてもじゃないが家の中で友人を待っている事が出来ず
1時間ほどゲーセンに行こうと表に出た。
すると、顔見知りとなっていた工事現場の男性が
パワーショベルの操縦席から気さくに声をかけてきた。
『よう、ボウズ宿題は終わったのか?』
ここ最近の日課のような挨拶を交わし、私はゲーセンに向かった。
先ほど挨拶をした工事現場の男性に怒られていた。
どうしたのか聞いてみると、約束の時間より早めにきた友人が、昼休憩で誰も居ない工事
現場のパワーショベルに乗り込んでいたずらをしていたらしい。
私が戻ってきた事をきっかけに2人は解放されたのだが、2人は相当こたえたらしく
プールに行く気がしなくなったから帰る、と言い帰ってしまった。
私はさして気にもとめず、自宅に入った。
それから数時間後、自宅の前がやけに騒がしいので、何事かと思い表に出てみると
どうやら正面の家の工事で事故がおきたらしい。
現場を取り囲む近所のおばさんたちの向こうで、作業服の人達があわただしく動いている。
『おい大丈夫かっ!』 『しっかりしろっ!』 『救急車はまだかぁッ!』
怒鳴るような叫び声、呆然と立ち尽くす人、泣き崩れて我を失っている人・・・
その場の雰囲気から、簡単な事故ではない事を窺い知ることが出来る。
人だかりの隙間から覗き見てみると、一人の作業服の男性が横たわっている。
その周りを、同じく作業服の人間が数人取り囲んでおり、詳しい状況はわからないが
横たわった男性が周囲の呼びかけにもぴクリとも動かず、また作業服に
かなりの出血が見られることから、私は漠然とこりゃ駄目だろうなと考えていた。
程なくして救急車が到着し、救急隊員によって応急処置がはじまった。
どうやら頭部にかなりのダメージを負っている様なのだが、救急隊員や同僚の作業員
野次馬のおばさん達に邪魔され、男性の足元しか見ることが出来ない。
私は目の前の出来事を、まるでテレビの番組のようにボーっと眺めながら
ふと、倒れている男性はいったい誰なんだ、と思い始めていた。
作業員の顔は殆ど覚えており、野次馬の隙間から何とか一人一人確認してみると
いつも気さくに声をかけてくれる男性の顔が見当たらない。
ま、まさか!先ほどまでは他人事だったのが、急に身近なことに感じられ
変な震えが全身を襲ったことを覚えている。
続き
何分ほどそこにいたのだろう、帰ったはずの友人に肩をたたかれて我に帰ると
救急車が音も無く走り出すところであった。やはり駄目だったようである・・・。
私は、名前も知らない顔見知りが亡くなった事に多少動揺しながらも
現場から離れられなかった。
既に野次馬の数も減り、先ほどより大分状況が把握できるようになった。
一人の男性が、ピクリとも動かずに横たわっているソレに泣いてすがりついている。
いつからそこにいたのか、制服の警官がその男性をソレから引き離そうとしている。
先ほどまでは足元しか見えなかったソレの頭部が徐々に見えてくる。
同時に、別の制服警官がありがちなブルーのシートをソレにかぶせ始めた。
私は、頭のどこかで 「見るな、振り返って自宅に入れ、見るな」
という警告の声を聞きながらも、ソレから目が話せなかった。
泣き叫ぶ男性が引き剥がされ、ついに私はソレの顔だった部分を見てしまった。
はじけた石榴のようになったソレの頭部にはもはや顔は存在せず
赤黒く変色した物体にしか目に映らなかった。
そして、ブルーのシートがソレを覆い尽くす前の本の一瞬
信じられない事がおきたのである。
続き
ソレは既に生きてはいない。
動くわけがない。
にもかかわらず、ゆっくりとソレの頭部がこちらを見るように回転し始め
そして、カッと目が見開かれたのである。
私は恐ろしくなり、振り返って自宅に逃げ込もうとしたら、直接頭に声が飛び込んできた
『お・い・・ぼ・う・ず・・・』
私はパニックになり、自宅の自分の部屋に駆け込むと
友人二人も青い顔をして部屋に入ってきた。
友人達も同じ光景を見たのかと思っていたらそうではなく、どうやら先ほどの
パワーショベルのいたずらのことだと言う。
2人に聞くと、誰も居ない操縦席に入り、エンジンもかかっていないからと
適当にレバーをがくがく動かしていたら、そのうちの1本が折れてしまったらしい。
で、そこにあったガムテープでぐるぐる巻きにして固定をしたとの事。
彼らは、一旦帰ったものの、やはり気になって戻ってきたら事故になっており
自分達のせいだと青い顔をしているのである。
とりあえずこの件は3人の秘密にし、その日は別れた。
翌日の母の話によると、亡くなったのは、やはりいつも声をかけてくれる男性で
工務店の社長さんとのこと。で、よりにもよって自分の息子さんが操縦する
パワーショベルの先端が頭部に直撃して即死だったと・・・。
警察の調べで、操縦中にレバーが折れ、ショベル部分の操作が不能となったことが
原因らしい。亡くなった男性以外に2人のいたずらを知るものは無い。
あの男性には悪いが、やはりこの件は3人だけの秘密にするしかなかった。
それにしても即死だったら動くはずは無い。
しかし実際に顔がこちらを向き、そして声が・・・。
『お・い・・ぼ・う・ず・・・』
続き
あの事故からちょうど1週間が過ぎ、いよいよ夏休みも終わろうとしていた。
事故の最期に見たこと、聞いたことは、初めて目にする生々しい光景による
一種の幻覚、もしくは白日夢か何かだろうと無理やり自分を納得させていた。
その夜、ラジオを聞きつつたまった宿題をこなしていた。時間は深夜2時。
さすがに眠気が強くなってきたので、そろそろ寝ようかと思ったその時
突然ラジオからノイズ音が聞こえてきた。さっきまでちゃんとチューニングできたのに
AM・FMのどの局も入らなくなってしまった。故障かな?と思いつつカセットに
切り替えると、こちらは異常なく音が出るのでお気に入りのテープを入れタイマーにして
ベッドに入った。
5分もしないうちに、尿意があるような気がしてきた。
こうなると気になって眠れないので、トイレに行きまたベッドに入った。
ラジカセからは、聞き覚えのあるDJがリスナーのはがきを読んで爆笑しているのが
聞こえる。私は夢うつつの中で、このDJ面白いんだよな、と思っていた。
DJ、DJ、・・・!?
私は寝る前にカセットにした、はずである。何故ラジオになっている!?
ビックリし飛び起きようとした瞬間、体が全く動かない。
金縛りである。私は自分の心臓の音が妙にうるさいのを感じながら
目玉だけを動かして室内を見回した。
続き
すると、自分の足元にソレが居た。
全身青白く透けそうな感じで、頼りない感じでそこにソレはたっていた。
すると、先ほどまでDJの笑い声が聞こえていたラジカセからノイズ音が
聞こえ、そのノイズに混ざって
『お・い・・ぼ・・う・ず・・・な・ぜ・・だ・まっ・・て・た・の・・だ・・』
と切れ切れに聞こえてきたのである。
私は心の中で、『ゴメンナサイ、ゴメンナサイ』と繰り返していると
ソレは私の足元からベッドに上がってきた。
心臓が壊れるくらいの動機に襲われながらも必死に謝りつづける。
やがてソレが私の腹の上に乗り、顔を覗き込むようにしている気配が伝わってきた。
あまりの恐怖に目も開けられない。しかし、ソレは私の顔に顔を近づけ動こうとしない。
どれぐらいの時がたったのだろう、不意に腹の重みが無くなり、恐る恐る目を開けると
目の前には、真っ赤にはじけた石榴、その中で見開かれている両目、が見えた。
ソレは私の腹から降り、頭側から覗き込んでいたのである。
私はそこで気を失ってしまい、気づいたら朝になっていた。
やはりソレは2人のいたずらに気づいている。
そして、その事を秘密にしている自分にも恨みを持っている。
恐ろしくなった私は早速友人2人に電話をしたが、2人とも既に出かけたとのこと。
私は誰にも相談できずに、一人自宅で震えていた。
その日、2人の友人は帰宅しなかった。
続き
2人の友人の家では大騒ぎになり、警察へも捜索願が出された。
仲が良かった友人と言うことで、私のところにも警官が事情を聞きにきた。
私は、2人の友人も心配であったが、それ以上に昨夜の出来事が恐ろしく
事の経緯を全て警官に話した。早速パワーショベルに残された指紋と友人2人
そして私の指紋が照合され、友人2人の指紋が検出、私の指紋は検出されなかった。
平行して友人2人の捜索は続けられたが、結局その日は発見されなかった。
2日後、2人の友人が発見された。
駅ビルからの投身自殺で、2人で一緒に飛び降りたらしい。
遺書その他は見つからなかったが、一連の騒ぎの当事者として責任を感じての自殺
と見ているらしい。当然即死状態だが、頭部のみが激しく破壊されており
その他の部位については奇跡的なほどダメージが無かったとのこと。
はたして本当に自殺だったのだろうか。
ちなみに、警察に全てを話した私のところに、その後ソレは現れては居ません。
恐かったよ。
話の構成も上手。
レバーは(以下自粛
思わずテレビつけちまったよ。
(((゚Д゚)))ガクガクブルブル
当然新聞に載るはずですよね?
そんなとこツッコむ前に死体が喋ったとこツッコめ
私の住む家の近所には
古くボロボロになった二階建ての大きな和風の廃屋があります。
しかもこの廃屋、ボロボロなだけではなく二階のベランダにある大きな窓の雨戸を突き破って太い大きな木が生えてきていました。
小学生だった当時の私は、通学路にあるその廃屋を不気味に思いながら
毎日登校していました。
そんなある日の事、登校中にふとその廃屋を見上げると二階の窓とそこから生えた木の間から白い布がひらひらとなびいています。
「なんだろあれ?」
と不思議には思いましたが登校中だったため確かめる時間も無く
そのまま学校へと向かいました。
学校に着くと私は仲の良かった友人達にその白い布のことを話しました。
そして、その廃屋自体がもともと有名だった事もあってその日のうちにクラス中に広まる事となり、
早速放課後、数人でその白い布を見に行ってみようということになりました。
当然、案内は私です。(正直行きたくは無かったのですが…)
つづく
放課後一度家に帰った後、私を含む6人のメンバーであの廃屋の前にやってきました。
しかし、あの木の生えた窓から白い布が無くなっていたのです。
当然みんなは私に疑惑の目を向けます。
あせった私は必死になって「本当にあったんだ」と説明しました。
そして、もしかしたら中にあるのかも知れないという話になり、中に入って確認してみることになりました。
塀を乗り越え敷地内に入ると中は雑草が生え放題になっていました。
その草むらの中、どこか屋敷内に入れるところは無いか探し、壁が一部脆くなっている所を見つけそこから進入することに、
さっそく壁を勢い良く蹴り壊れた壁板をはがしてゆくと子供が何とか通れるくらいの穴が開きました。
外から見える穴の中は真っ暗なのですが、我々の開けた穴から入る光に照らされてなんだかもやの様なものが見えます。
友人の一人が手を入れるともやが手に絡みついてきました。
「うえ~、蜘蛛の巣だらけだよこれ」
どうやら、ずっと人の入ることの無かった屋敷の中はびっしりと蜘蛛の巣が張り巡らされていたようです。
蜘蛛嫌いの私はこの時、もう帰りたい気持ちでいっぱいでした。
つづく
しかし、ここで帰ってしまうと明日学校で臆病者呼ばわりされるのは目に見えています。
仕方なく私は友人たちについて廃屋の中へ入って行きました。
広い屋敷の中、蜘蛛の巣で視界も悪く明かりはペンライトの頼りない明かりのみでしたが、
幸い階段の近くだったおかげで比較的苦も無く2階へとたどり着くことが出来ました。
そしてひんやりとした空気の中例の木の生えた窓のある部屋の前へとやってきたのですが、
全員ビビっていて誰も戸を開けようとしません。
しかしここまで来て行き下がるわけにも行きませんので、
「いっせーのっでっ!」
という掛け声とともに全員で引き戸を開けました。
けれど、特に何かあるわけでもなくそれどころかさっきまでの大量の蜘蛛の巣もほとんど在りません。
正直、拍子抜けです。
そして我々は部屋の中に入っていきました。
部屋の中は床を大きな木が突き破って生えており、そのままさらに窓を突き破って伸びていました。
木の周りのわずかな枝の周りには蜘蛛の巣がまるで白い布のように真っ白になるまで密集して張られた所が何箇所かありました。
「もしかしてコレが外に飛び出してたんじゃない?」
「あ、そうかも…」
「な~んだ、面白くねぇ」
つづく
我々はすっかり場が白けてしまい、あきれ返っていました。
「つまんねぇ、このうち壊しちゃおっか?」
そういって友人の一人が例の木の生えた窓を蹴りました。
すると、痛んでいたのかあっさりと雨戸がはずれぽっかりと大きく開けてしまいました。
その時です。
突如屋敷の中がざわめきだしたのです。
あたり一面から何かが動く『ザワザワザワザワ…』という音が聞こえてきます。
それだけでも私たちはかなりビビったのですが、
さらにしたから『ドドドドドド…』とものすごい音で何かが走る音が聞こえてきます。
しかも、その音は階段へと向かい2階へと上ろうとしてきます。
もうこの時点で涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしていた我々は大慌てで窓から飛び降り、
我先にと塀を乗り越えて逃げました。
その後、友人の一人が足を骨折していたためこの事が親にバレていしまい、
学校と家の両方でかなりこっぴどく怒られました。
結局、この事がキッカケであの廃屋は危険だという事になり、翌年取り壊される事になりました。
私は中1になっていましたが未だにこの廃屋に恐怖を覚えていたため、
父親から「この取り壊しの様子を見て、克服して来い!」といわれ、しぶしぶその様子を見に来ました。
すっかり瓦を取り外された廃屋は、埃防止用の放水ですっかり濡れてちょっと情けないくらいです。
そして、削岩機のような物の付いた大きなショベルカーで破壊されてゆきました。
しかし、私は恐怖を克服するどころかこの事が未だにトラウマになっています。
さらに嫌いなだけだった蜘蛛に恐怖を覚えるようになりました。
それは、壊された廃屋の中から『ザワザワ』と何百、何千という蜘蛛が駆け出してきたからです。
大きいものから小さいものまでわらわらと……。
あんなものはもう、2度と見たくないものです…。
学生の頃後輩から聞いた話なんだけど、別の人からも良く似た話聞いたことがある。
よってがいしゅつor有名ネタだったらスマソ。
漏れの後輩(以下A)が、高校1年生だった時の夏休み。
その当時Aは剣道部で、休み中にも朝練があり、盆前までほぼ毎朝練習に行っていた。
夏練習最後の日、朝連が終わったあと、先輩から「今晩肝試しに行かないか?」と誘われた。
場所は ”出る” と有名だった近所の小学校(廃校ではない)
そこに深夜入り込んで、屋上で花火やろうという企画。
Aも乗り気になったが、その時決まっていた面子が先輩+先輩の彼女に、他カップル二組。
一人身のAは、行っても寂しくなるだけなので丁重に辞退した。
数日後、部の顧問から、肝試しに行った先輩が自殺したとの連絡が来た。
Aも葬式に出たが、そこでAの先輩以外にも、何人かの上級生が休み中に自殺したという話を聞いた。
その時は「おかしなこともあるものだ」とか「ひょっとして祟られたのか?」とか考えていたが、その後しばらくして、先輩の彼女から事情を聞く機会が出来た。
以下その話の内容。
メンバーの一人が校舎に入れる秘密のポイントを知っていて、そこから8人は校舎に忍び込んだという。
一階から順番に探検して、最上階まで全部の部屋を見て回り、最後に屋上に出た。
予定通り屋上で花火をしてビールを飲んでいると、一人の女の子がトイレに行きたいと言い出した。
が、一人でトイレに行くのは怖いと言うので、その子の彼氏がトイレについて行くことになった。
残った連中はビールを飲んで騒いでいたが、そのうち、トイレに行った二人がいつまでも帰ってこないのに気がついた。
最初はおかしいと思ったが、「こういう時は気をきかせてやれよ」という意見が出て、またみんなで飲みだした。
そのうちもう一組のカップルがトイレに立って、屋上には4人だけが残った。
またしばらく飲んでいたが、二組目の連中も、いつまでたっても帰ってこない。
最初の二人が出てから、既に2時間近くたっている。
さすがにこれはおかしいとなって、もう一組のカップルが「あいつら探してくるよ」と言って、校舎に入っていった。
残ったのは、Aの先輩とその彼女だけ。
二人だけになるとさすがに心細くなって、なんとなく無言で帰りを待っていたが、やっぱり誰も戻ってこない。
他の連中が自分たちを担ごうとしているのかとも思ったけど、気持ち悪いものは気持ち悪い。
その上夏とは言っても屋上は寒い。
仕方なくAの先輩が「俺あいつら探してくるから、30分経っても帰らなかったら警察に連絡してみてくれ」と言って、校舎に入っていった。
そして、30分経ってもAの先輩は帰らなかった。
先輩の彼女は、屋上で一人だけになってとても怖かったらしい。
良く考えてみれば、警察呼びにいくにしても校舎の中を通らなければいけない。
どうしようもなくなって、朝になって人通りが出るまで待ち、翌朝屋上から通行人に助けを呼んだ。
警察が来て彼女は保護され、説教されながら校舎の中を回ったが、消えた連中は見つからない。
上の階から順に調べ、最後に一階端の女子トイレを開けた時、いなくなった7人が見つかった。
全ての個室の梁にロープが垂らされていて、奥から順番に7人、そのロープで首を縊っていた。
警察も一応調べたようだが、結局集団自殺とするしかなく、その件は凄い速さでうやむやにされてしまったらしい。
この話を聞いた時、Aが真顔で「新聞にも出た話です」と言っていたので、どんな記事か聞いてみたら「同じ学校の生徒が7人、同じ日に自殺した」と書いてあったと言う。
そりゃそうだろ。
Aの彼女って頭いいな、通行人に助けを求めるなんて。
俺ならきっと「屋上にまで幽霊(?)が来るかも!」とガタガタブルブルなって
逃げるために夜の校舎に特攻→トイレの梁にブーラブラ がいいとこだな。
>>944
その記事見たいな。
もう10年以上前の話だし、この話したヤツとも今連絡取ってないんでわかんないよ。
引用元: https://curry.5ch.net/test/read.cgi/occult/1029646267/
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